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本の感想

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羆嵐 吉村昭 新潮文庫

私は吉村昭の書く文章にゾッコン惚れこんでいるのだと思う。痺れてしまった。ゾクゾクしてしまった。ときめいてしまった。多くの...

赤い人 吉村昭 講談社文庫

明治時代、北海道の開拓の一端を担った囚人たちと看守の物語だった。吉村昭の18番とも言える監獄物で、相変わらず、地味で陰気...

孤独な噴水 吉村昭 講談社文庫

小説の匠、仕事人、吉村昭らしからぬ、ベタベタした作品で好みでは無かった。井上光晴を彷彿とさせる油ギッシュさで、吉村昭好き...

プリズンの満月 吉村昭 新潮文庫

素晴らしい戦争文学だと思った。手放しで絶賛したい。野坂昭如『火垂るの墓』や大岡正昇平『野火』などが戦争の悲惨さを正面から...

大黒屋光太夫 吉村昭 毎日新聞社

吉村昭が得意としている漂流記ものだった。大黒屋光太夫は多くの作家がテーマにしていて、井上靖の書いた『おろしや国酔夢譚』が...

天に遊ぶ 吉村昭 新潮文庫

やっぱ好きだなぁ。吉村昭の作品って。地味で面白味のない短編集だったのだが、なにげない小技が効いていて、ちょっとツボだった...

縁起のいい客 吉村昭 文藝春秋

気がつけば、この読書禄で1番たくさん感想を書いているぞ。吉村昭。私はそんなに好きか? この地味で渋い作家さんの作品がそん...

破獄 吉村昭 新潮文庫

「渋くて面白い」「地味すぎて詰まらない」のギリギリのラインにある作品だと思った。読む人によって、受け取り方は変わるだろう...

雪の花 吉村昭 新潮文庫

『雪の花』は江戸時代に私財を投げ打って種痘を持ち込んだ医師の生涯を描いた作品である。異国の文化を取り入れることさえ容易で...

光る壁画 吉村昭 新潮文庫

私はこの小説を読むまで「胃カメラ」を開発したのが日本人だと知らなかった。男のロマンと言うか、なんと言うか……なにげにNH...

島抜け 吉村昭 新潮文庫

私は幼児期に祖母と一緒に時代を見て育った時代劇劇育ちなもので「島抜け」という言葉を聞いただけでドキドキしてしまった。実質...

ブルくんとかなちゃん ふくざわゆみこ 福音館書店

読書禄に、ハードカバーでない本を収録するのは、どうかなぁ……と思いつつ、だけどツボにハマってしまったので書いてみることに...

永遠の0 百田尚樹 講談社文庫

旅行のお供にと選んだ1冊。書店の文庫本コーナーでドカンと平積みされていいて「そう言えば昨年ヒットしたんだっけか?」と読ん...

不随の家 広谷鏡子 集英社

及第点ではあるけれど、さほど面白いような作品ではなかった。題名から予想できる通り、寝たきり老人が主人公なのだが、いまひと...

四月、不浄の塔の下で二人は 平山瑞穂 中央公論新社

カルト教団の中で「王女」として育てられた少女が現実社会に出て成長していく物語。物語の冒頭部では「これって、ファンタジー設...

全世界のデボラ 平山瑞穂 早川書房

はじめて読んだ『桃の向こう』と作風が違っていて面喰ってしまった。早川書房なのだからSFなのは想定していたけれど、気持ち悪...

桃の向こう 平山瑞穂 角川書店

バブルがはじけた後の不況時代に青春を送った若者達の青春を当時の流行っていた物や事件をチラホラ織り交ぜながら描いた作品だっ...

顔のない裸体たち 平野啓一郎 新潮社

ルポタージュを装った小説。インターネットに潜む闇の部分と、男女の性愛に潜む闇を描いた意欲作……って感じなのだと思う。敢え...

高瀬川 平野啓一郎 講談社

欝になってしまった。自分には読解力がないのかと思って。サッパリ良さが分からなかった。「お願いです。誰かこの作品の良さを教...

一月物語 平野啓一郎 新潮社

1冊、読み終えるのに、ひどく時間が掛かってしまった。力技でもってなんとか読み伏せることが出来たのだけれども途中で何度も投...

総統のストラディヴァリ ひのまどか マガジンハウス

ほどほどに面白かったが、微妙にパンチが足りない感じの作品だった。物語の筋書きは、ほぼタイトル通り。バイオリンの名器と言わ...
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