やらわ作家

聡明な12歳の少年リツと大人達が『つむじ風食堂』で仕事についての話をするという設定で書かれた連作短編。仕事とはどういうも...

読み終えた後、スモークサーモンの入ったサンドイッチが食べたくなってしまった。作中にそんな食べ物は出てこないのだけど、なん...

「引っ越し」をテーマにしたエッセイ集。四方田犬彦は映画評論家。生まれてから17回引っ越したとのことで、引っ越した土地の想...

『半落ち』を読んだ時に、胡散臭いものを感じ、拒否感のようなものを覚えてしまったのだけど「もしかしたら、それは私の錯覚なの...

『半落ち』は「泣けるミステリー」みたいな評判だったように思うのだけど、泣けるどころか軽くムカついた。本を読んで「こんちく...

この作品とは、直接的には関係の無い話だが、作者の吉田健一は吉田首相の息子さんらしい。外国の文化に造詣が深い人だなぁ……と...

なんだか恐ろしく退屈な小説だった。戦後の有閑マダム（しかも未亡人）がヒロインの小説だったのだが、いちいち感動が薄いと言う...

妖しくも、淫靡な世界……というよりも、けだるく陰鬱な世界…といった印象を受けた。夢野久作って作家さんは「その道の人」から...

湯本香樹実って「年寄」を書くのが劇的に上手い。そして年寄と子供の関係も素敵だ。『夏の庭』『ポプラの秋』『西日の秋』は年寄...

ひとことで言うと「10代で読んでおきたかった作品」といった感じ。よく出来た作品だとは思ったが私には「ぬるい」としか思えな...

『ハドソン河の夕日』は表題作他２編からなる短篇集。表題作は芥川賞候補になるも受賞出来なかった作品。他の２編を含めて「外国...

最近、本のアタリが滅法悪くて「駄目だ…本の神様に見放されてる」と憂鬱気味だったのだが、来たよ！ 今年の読書生活を締めくく...

お嬢様系女子校内のとあるクラスでのグループ抗争の物語。クラス内でのグループ抗争なんて、関わり合いのない人からすれば「だか...

『嘆きの美女』は引篭りニートの駄目ヒロインの成長物語。主人公は「いかにも」なテンプレート的ヲタク女子。そして、そんなヲタ...

「女子校」を舞台にした女子高生の青春を描いた物語だった。ライトノベルでヒットした『マリア様が見てる』よりも大人向け。それ...

柳美里というと、とかく私生活を切り売りしている作家と評されることが多いが私生活ネタではなくて、観察ネタの短編が２編収録さ...

日本で暮らす中国人女子留学生の周辺で起こるお金にまつわる物語。主人公の視点とお金の視点（擬人化されている）の２つの視点で...

芥川賞候補になった表題作と『老処女』が収録されている。楊逸の作品を読むのはこれで３冊目だけれど、今回も私好みだった。表題...

高級すき焼き店でアルバイトをする中国人女子留学生の青春記。爽やかで気持ちの良い作品だった。最近、街で中国人を見掛ける事が...

美貌に恵まれたある中国人女性の物語。美貌と言ってもヒロインの物語……と言っても、美貌のヒロインの波乱万丈な人生を描いたも...

上手いなぁ。山本文緒に不貞腐れた感じの女を書かせたら、最高だなぁ。ほどよく面白いと思った。山本文緒は今を書く作家さんなん...