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王妃の帰還 柚木麻子 実業之日本社

お嬢様系女子校内のとあるクラスでのグループ抗争の物語。

クラス内でのグループ抗争なんて、関わり合いのない人からすれば「だからどうした?」って話だと思うのだけど、学校と言う閉鎖空間で過ごしている人間にとっては一大事。

ましてや見栄の張り合いが激しいお嬢様女子校ともなると…

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王妃の帰還

私立女子校中等部二年生の範子は、地味ながらも気の合う仲間と平和に過ごしていた。ところが、公開裁判の末にクラスのトップから陥落した滝沢さん(=王妃)を迎え入れると、グループの調和は崩壊!範子たちは穏やかな日常を取り戻すために、ある計画を企てるが…。傷つきやすくてわがままで―。みんながプリンセスだった時代を鮮烈に描き出すガールズ小説!

アマゾンより引用

感想

主人公はクラス内でも目立たない地味子さん。

そして主人公が所属するグループは地味だったり、ちょっと変わり者だったりする子達。そのグループ内に抗争で負けた女王のような、華やかだけどワガママな王妃様を引き受ける事にになったために起こるドタバタ劇。

男性には分かり辛いかも知れないけれど、女という生き物はとかくグループを作って群れたがる。もちろんすべての女がそうだとは言わない。

私はどちらかと言うと、そういう面倒くさい付き合いは苦手なタイプなのだけど、そういうノリは理解出来るし、間近で見たり巻き込まれリした経験はある。この作品の中で描かれているグループ抗争はデフォルメがキツくてリアルとは言えない。

どちらかと言うと少女漫画のノリに近い。でも、これが意外にも読んでみると面白いのだ。

まず感心するのが、その年頃の女の子の面倒くさい感じが上手く描けているってこと。

私など読んでいてイライラしてしまった。イライラするくらい上手いってことだ。

そして、ドロドロした事を書いているわりに、お話自体は暗くなっていないし、最後も綺麗にまとまっている。少女漫画的な作風が功を奏しているのだ。

このノリ。このテーマ。柚木麻子にしか書けないんじゃないかと思う。作者はいっそ「女子校文学」というジャンルを確立しちゃってもいいんじゃないだろうか。

女子校や、その年頃の女の子をテーマにして小説を描く女性作家さんは多いけれど、作者はその中で頭ひとつ出ているように思う。

「その人にしか書けない世界」を書く作家さんって貴重だと思う。若手の女性作家さんって、どうしても似たり寄ったりな作品が多いだけに、強烈な個性を持っている人は宝だ。

はじめて読んだ作品を思うと格段にレベルが上がっているので、作者はこれからもチェックしていきたい作家さんだ。良い読書が出来て満足させてもらった。

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白い木蓮の花の下で
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