本の感想

私にはちょっと難しい作品だった。壮大過ぎると言うか、複雑怪奇と言うか。 毎度おなじみの「いしいしんじワールド」なのだけど...

なるほど…そうきたか。やっぱり、そうだったか……とて思わず、ほくそえんでしまった１冊だった。 いしいしんじの描く作品は哀...

面白過ぎて興奮してしまった。私はこれから作者のことを「暗黒童話屋」と呼ぶことにする。 ひらがなが多目で、やさしい文章を書...

尊敬している読書の師匠が推薦しているのを見て以前から気になっていた１冊。図書館へのリクエストが叶って、やっと手元に届いた...

なにげに……宮澤賢治の持つ雰囲気と似ているような気がした作品だった。 時代背景の分からなさ加減だの、登場人物の変な言葉遣...

『下町ロケット』に興奮していたらツイッターで面白いと勧めてくれる方がいて、早速読んでみた。なるほど、とても面白かった。企...

『下町ロケット』は2011年度の直木賞受賞作品。 芥川賞とか直木賞の受賞作って、頭を抱えるような物が多くて、ここ数年敬遠...

池井戸潤は初勝利の作家さん。元、銀行員とのこと。 銀行を舞台にした小説。金融小説と言うのだろうか。けっこう面白かった。『...

ある意味において面白い作品だった。しかし「ある意味において」というとこかポイントだったりする。 文章が特別素晴らしい訳で...

酒鬼薔薇事件をモチーフにして描かれた衝撃の作品……ということになるのだろうか。 ドロドロとしたテーマを上手に調理していて...

自分の生きる場所をニューヨークに求めた女性達と、彼女と付き合っているという男性達に取材したエッセイ本である。 ニューヨー...

有吉佐和子の作品は、ほぼ攻略したつもりなのだが、手に入らない作品も多い。 先日、古書店でやっと、この作品と巡り合えたので...

『乱舞』は私の病床での愛読書『連舞』の続編で、日本舞踊の家元夫人となったヒロインが、突然の事故で夫を失ったところから物語...

『連舞』は私が愛してやまない病床読書本である。身体がズタボロで、辛くなってくると読みたくなる１冊。 時代は第二次世界大戦...

『一の糸』のヒロインは、有吉佐和子の描いた女性の中では、奇抜なタイプではないかと思う。 有吉佐和子は作品数の多い作家さん...

針女と書いて「しんみょう」と読むらしい。針女とは要するにお針子さんのことだ。 夏……終戦記念日の前後になると、なんとなく...

有吉佐和子という作家は、話のネタを山ほどもっていた人だと思う。 『恍惚の人』のような社会問題をテーマにしたものから『紀ノ...

嫁姑文学の金字塔を挙げよといわれれば、私は真っ先に『華岡青洲の妻』を思い浮かべる。それくらいに「嫁姑」の描写が凄い。 独...

表題作を含む７つの作品からなる短編集。 表題作は、妻、小姑、愛人が１つの敷地で暮らすという設定で、何度もドラマ化されてい...

『助左衛門四代記』は和歌山県の、とある地主さん４代に渡る物語。 有吉佐和子の作品群の中で「世代物」というと、この作品の他...

『夕陽丘三号館』は戦後の「社宅」を舞台にした妻達のお話。 流石は有吉佐和子。女を観察する意地悪な目線が素晴らしい。 有吉...