やらわ作家

実際に読んだのは、ずっと前のことだし私が持っているのはハード・カバー版だけど、今回はお手軽に、文庫版をご紹介ってことで。...

大ブレイクした作品だったので「私は騙されないぞ。どこからでも、かかって来い！」とばかりに構えて読んだのだけど、案外良かっ...

『向島』三部作の興奮よ再び……と期待して手に取った１冊。領家高子ら江戸の粋を書かせたら、なるほど納得の素晴らしさなのだが...

作者の書いたあとがきによると「女が年の離れた年下の男に、ある種の悪童教育をする」という話らしい。語り部は悪童教育をほどこ...

読みたくてたまらなかった『向島』三部作の第一作目を、やっと読むことができた。私は三部作の最終作から読み始めたので、過去を...

『墨堤』『言問』のベースになった『向島』が読みたくて図書館をチェックしたらば、生憎、貸し出し中だったので、しかたなく、こ...

「受け流す」というのは、　生きてゆくための高度な技術なのだなぁ……と思った。静かでとても上品な作品。『向島』からはじまる...

自分の肌感覚に合う作家さんに出会ってしてしまった。領家高子の文章はかなり好きだ。ちょっと硬めで、地味めで、控えめで。画に...

本の感想を書く時は「フィクション」と「ノンフィクション」は別ジャンルとして分類するべきなのだろうなぁ……と思いつつ、今の...

吉行淳之介と言えば、男前で女たらしで、宮城まり子の愛人で、作品のテーマは、とりとえず「性愛」というイメージがあった。それ...

『黒薔薇』と書いて『くろしょうび』と読ませるらしい。吉屋信子が個人的に作って郵送していた同人誌（パンフレット）に掲載して...

実のところ、それほど期待せずに読んだのだが、良い意味で裏切られてしまった。「しょせん少女小説でしょ？」なんて構えていたの...

「少女漫画の基本ここにあり！」と叫びたいような物語だった。当時、少女達の間でどれだけ愛されたかは想像に難くない。お金持ち...

吉屋信子の初期作品というだけあって、なんだかなぁ……という作品だった。少女小説的な文章のノリについていければ、そこそこ読...

吉屋信子と言えば少女小説の元祖といったイメージがあるけれども流石にリアルタイムでは知らなくて田辺聖子の『ゆめはるか吉屋信...

美味しそうなコロッケの写真が表紙で、しかも美味しそうな題名だったので、思わず手に取ってしまった。読書録には登場していない...

『臣女』が2014年度最後の読書になると思うのだけど、最後に凄い物を読んでしまった。主人公は高校教師と小説家を兼業してい...

読書録には、ほとんど書いていないのだけれど、私は吉村達也の書くホラー小説が大好きだ。クレイジーな人間を書かせたら、この人...

『かげろう日記』は不幸な事件で亡くなった若い女性が残した１冊の日記をめぐるホラー小説。そこそこ怖いな……といった印象。私...

記憶のほどが確かではないのだけれど、映画化して流行っていた作品だったような……くらいの前知識で手に取ってみた。「この作品...

舞台は昭和後期の長崎。ヤクザの家に生まれた少年の成長物語。吉田修一は、かなり入魂して書いたんじゃないかなぁ……と容易に想...