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八年後のたけくらべ 領家高子 講談社

墨堤』『言問』のベースになった『向島』が読みたくて図書館をチェックしたらば、生憎、貸し出し中だったので、しかたなく、この作品を読んでみることにした。

領家高子はなかなか力のある作家さんだから面白いだろうと期待していたのだが、最悪な作品で、心からがっかりした。

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八年後のたけくらべ

明治27年春、私は生まれ育った東京下谷区大音寺前に帰ってきた……。

あの信如と美登利のその後の運命を描いた表題作ほか、妹邦子が見た、姉夏子との別れの「葬列」、注目作「お力のにごりえ」など全5篇を収録。

明治の青春と喪失の哀しみを体現した樋口一葉に、平成の作家が捧げた比類なきオマージュ。

アマゾンより引用

感想

この作品は純粋な創作物ではなくて、言わば「二次創作」だった。

樋口一葉の『たけくらべ』をからめて攻めてくるだろうことは分かっていたが、からめるどころか、登場人物をまるごと使いまわしているあたりは、どうにもいただけない。

そのテのものだと『風と共に去りぬ』の続編で『スカーレット』なんてのもあったけれど作者以外の人間が、本編の続きを書くという、ちゃんちゃらオカシイ作品だった。

二次創作といえば、所謂ところオタクと呼ばれる人たちが、アニメや漫画の二次創作を同人誌という形でつくって、売買しているのが知られるところだが、この作品はそれ以下だと思う。

なぜならオタク達は、それが二次創作だと自覚しているし、第一それらが流通に乗っかることはないのである。

流通に乗るとするなら、それは「作者黙認」が前提になるだろう。しかし、この作品は違う。

私は著作権云々の問題ではなくて、文章を書いてお金をもらことを生業としている作者の良心を問いたい。

樋口一葉や、その作品を愛しているのはよく分かる。よく伝わってくる。

しかし、だからってまるごと引っ張ってくるのはNGだ。

『たけくらべ』をモチーフにした作品なら小池昌代の厩橋の方が断然良い。

同じようなコンセプトでも久世光彦くらい消化してくれないことには「創作」とは呼び難い。思わず舌打ちしたくなるような、どうにも感じの悪い作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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