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サン・メルシ つれなき美女 領家高子 講談社

作者の書いたあとがきによると「女が年の離れた年下の男に、ある種の悪童教育をする」という話らしい。

語り部は悪童教育をほどこされてた中年男性。ヒロインは甥っ子に悪童教育をほどこした美しき叔母。

今回軽くネタバレしますので、ネタバレNGの方はご遠慮ください。

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サン・メルシ つれなき美女

非情の都市にたたえられたリリカルな気品、ロマン・ノワールの清新な秀作!

三人の夫を逝かせた美し過ぎる叔母の声が、いま聴こえる。

ワルになれと、やりたいことをやる男にと。冷徹な覚悟が手にさせる豊潤で確信に満ちた新しいリトリートへの道。

アマゾンより引用

感想

ヒロインの叔母さんは、美人で頭が良くて、気分屋で、そのくせ情の深いところもあるというパーフェクトウーマン。

一方、悪童教育を受けた甥っ子は30代にして叔母の遺産を手に入れたおかげで、楽隠居生活をしている駄目中年。

「こんな生き方、人として、どうよ?」と思う反面、めちゃめちゃ羨ましく思ったのは言うまでもない。

しかし、作品の読後感は非常に悪かった。最低だったと言っても過言ではない。

領家高子の文章は硬いめで品があって好感度が高いのだけど、内容自体が好きになれない。

八年後のたけくらべ』を読んだ時に感じた「それをやっちゃあ駄目でしょう」というところが、今回の作品にもあったのだ。

ネタバレになってしまって恐縮なのだが、この作品では物語を盛り上げるためのネタとして「エイズ」が登場する。

私は何もネタとしてエイズを使ってはいけないと言うつもりはないが、使い方があまりにも、浅ましくてゲンナリしてしまったのだ。

この作品で使われた「エイズ」は物語を盛り上げるためだけに軽々しく使われたとしか思えない。

作品のテーマ性から言っても、ストーリーの流れから言っても、最後の仕込みがエイズである必要性は感じられないのだ。

確かに「エイズ」という病気はインパクトが強いので、物語を盛り上げるには、いい小道具だとは思うのだが。

どんなに浅ましかろうが、ルール違反だろうが、面白い作品であるということが大切だってことは理解できるが、私は書き手の魂だの良心だのが感じられない作品は好きになれない。

その下劣さを凌駕するような面白い作品なら評価も違ってくるのだけど。

読まなければ良かったと後悔させられた1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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