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あの家に暮らす四人の女 三浦しをん 中央公論新社

谷崎潤一郎『細雪』のオマージュと言う触れ込みだったので読んでみた。

舞台となる家で暮らす四人の女が細雪のヒロイン達の名前と重なっている。そして「浮き世離したお金持ち女性」と言う設定は確かに細雪っぽいのだけど、コレジャナイ感半端なかった。

あくまでもオマージュって事は理解していたけれど、ラノベっぽいノリのエンターテイメント小説だった。

今回、はネタバレを含みますので苦手な方はご遠慮ください。

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あの家に暮らす四人の女

謎の老人の活躍としくじり。ストーカー男の闖入。いつしか重なりあう、生者と死者の声―古びた洋館に住む女四人の日常は、今日も豊かでかしましい。谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品。ざんねんな女たちの、現代版『細雪』。

アマゾンより引用

感想

「古い洋館で4人の女が暮らす」と言う設定は嫌いじゃない。むしろ好きだ。

お嬢様育ちで鷹揚な母、行き遅れ感ただよう刺繍作家(主人公)。そして主人公と同世代の仕事好きなOLとダメンズな若いOL。女4人のキャッキャウフフな日常生活は読んでいてとても楽しかった。

かつて私は「他人が集まって1つ屋根の下で暮らすなんて無理でしょ」と思っていたけれど、40代になった今は「女同士で暮らすって、むしろアリかも」と思っている。

ただし、これは恋愛問題が絡まない……と言う前提での話。

そう言えば血の繋がらない女の同居生活と言えば有吉佐和子の『三婆』を思い出すのだけど、この作品は『三婆』をライトノベルにしたような、すっとぼけた雰囲気があって悪くない。

途中まで面白く読み進めていたのだけど、お話の途中で突然カラスが喋ったり、父親の霊が出てきたりするのについていけなかった。

現代ファンタジーとしてはアリだと思うのだけど、前半で「今時の独身女性」を描いていただけに「え? なんで、ここでラノベ展開?」とついていけなくなってしまったのだ。

そして私はオチの付け方も気に食わなかった。男っ気の無かった主人公に恋の予感を匂わせて終わるあたり、あまりにもご都合主義ではなかろうか。

ハッピーエンドが好きな人には良いと思うのだけど、それは四人の女の生活の崩壊のはじまりだと思う。

「ちょ。ここまで女同士のキャッキャウフフ生活を持ち上げといて、そのラストってあり?」と吃驚してしまった。

だけど、この作品。たぶん女性ウケすると思う。映像化しても映えると思う。

『かもめ食堂』のノリが好きな人はたぶん好きだ。

ドタバタも楽しいし、独身女性の心情の描き方は素晴らしいと思うし、一応ハッピーエンドだし。よく考えて書かれた作品だと言う事は理解できるものの残念ながら私の趣味ではなかった。

たぶん、これは「方向性の違い」ってヤツだと思う。

やっぱり私は三浦しをんのノリと合わないのかも知れないな……なんて事を思った。

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白い木蓮の花の下で
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