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骸骨ビルの庭(上・下) 宮本輝 講談社

この作品を読んでの感想は「やっちまったなぁ」のひと言に尽きる。

終戦直後の大阪。骸骨ビルと呼ばれる雑居ビルで、親を無くした子供達を引き取って育てた2人の男と彼ら育てられた子供達の物語。

ある事情から彼らが辿った軌跡をリストラで転職した男が1つ1つ明らかにしていく形式で物語は成り立っている。

筋書きだけなら文句無しに「いい話」だと思う。

だけど、宮本輝ほどのベテラン作家さんが書くような作品ではないと思う。

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骸骨ビルの庭

ザックリとこんな内容
  • 物語の舞台は大阪・十三に戦前からある通称「骸骨ビル」。
  • 骸骨ビルは戦後、2人の青年が子供たちを育てた場所だった。
  • 主人公が骸骨ビルで暮らしていた人間の通ってきた道を調べていくと…

題名になっている「骸骨ビルの庭」とは、子供達を育てるために作った畑のことで「子供を育てる」のと「畑を育てる」ことを絡めて描いているのだけど、その扱いがスイーツ過ぎて恥ずかしいのだ。

これが若手作家さんの作品ならアリだと思うのだけど、大御所がこういうテを使っちゃダメだと思うのだ。

すごく納得のいく小道具だけど、あちこちで使い古された感があるのは否めない。

そして登場人物が「ものすごくいい人」と「ダメな人」とにキッパリ分類されていて、人間らしさを感じられなかったのも残念だった。

個人的には「こういう人、好きだなぁ」と思えるような人もいるのだけれど、いかんせん聖人過ぎてついていけないと言うか、綺麗過ぎて信用出来ないと言うか。

そしてこの作品の最大の「やっちまった」は説教臭すぎるところだろう。

古今東西の「いい話」「いい言葉」を引用しつつ「人生とはなんぞや?」「人の生き方とはなんぞや?」と問題提起されると、反感を覚えるばかりだ。

宮本輝の言いたいことは分からなくもないし、登場人物も素敵と言えばそうなのだけど、作品としてはイマイチだと思う。

言いたくないけど宮本輝も老いたのだろうか?

新刊が出た際、あらすじを聞いて楽しみにしていただけにガッカリ感ばかりが残った1冊だった。
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白い木蓮の花の下で
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