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どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2 宮口幸治 新潮新書

『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2』は『ケーキの切れない非行少年たち』の続編的な作品。便宜上「2」となってはいるけれど、テーマはちょっと違っている。

ケーキの切れない非行少年たち』を1行で解説すると「犯罪を犯す少年は知的障害ギリギリの能力しかないケースが多く、そもそも論として色々なことが出来ないんですよ」みたいな内容だった。

それに対してて『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2』は題名通り「頑張れない人に対してどう支援していくか?」ってところがテーマになっている。

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どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2

ザックリとこんな内容
  • 『ケーキの切れない非行少年たち』の続編と言う設定。
  • 世間にいる「どうしても頑張れない人たち」を支援するための知識と方法を展開する。

感想

『ケーキの切れない非行少年たち』は非行少年の特徴…みたいなところがメインになっていたけれど『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2』は『ケーキの切れない非行少年たち』の中でも一部の特徴を持つ「どうしても頑張れない人」がテーマ。

私達はつい「やれば出来る」「頑張れば出来る」と言う言葉を簡単に口にするけれど、よくよく考えてみれば出来ない子って言うのは頑張ることができない。

昔、島田紳助が「誰でも努力すれば出来る…って言うけど、普通の人間は努力することが出来ひん(出来ない)のや」みたいな話をしていたけれど、ホントそれ。

『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2』では「どうしても頑張れない子」の特徴や、頑張れない理由が丁寧に解説されていた。

作者の宮口幸治は「関わると面倒くさい人こそ支援が必要」と言う。

例えば…子育て支援施設や児童館などに親子で訪れる人や「私の子育ては大丈夫ですか?」と相談に来る人が子どもの虐待をする可能性は低く、虐待する人はそも、そう言うたぐいの施設を利用しないよね…って話。

私の知人にリアルで子育て支援施設で働いている保育士から「利用者さん達はみんな良い人ばっかりだよ。本当にしっかりしていて、ちゃんと子育てしている」って話を聞いたことがある。

本当に支援が必要な人って「助けてください」と声をあげる事さえ思いつかなことが多い。この問題は根が深くて「じゃあ、どうしましょうかね?」ってところに対して明確な答えが出ていない。

そして『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2』のメインテーマである「じゃあ、どんな風にすれば頑張れない人たちが頑張れるようになるか?」って話なのだけど、実はこの1番大切な部分が弱い。上手くいった事例がちょろりちょろりと出ているけれど「いつもこの方法がハマるとは限らないなぁ…」と思ってしまった。

「どうしても頑張れない人」へのNG対応やNG対応についてはしっかり書かれていたけれど「じゃあ、どうしたら良いの?」「なんて言えばいいの?」と言う疑問に対する答えは明示されていない。

……結局のところ支援者なり、保護者なりが試行錯誤しながらやっていくしかないのだろうなぁ。

正直なところ、ちょっと物足りない感があるものの「世の中にはこんな人がいますよ」ってことを少しでも多くの人に知ってもらう…って意味では良い本だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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