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遠慮深いうたた寝 小川洋子 河出書房新社

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『遠慮深いうたた寝』は小川洋子、久々のエッセイ集…とのことだけど、まったくチェックしておらず、図書館の棚に知れっと並んでいるのを発見して慌てて借りてきた。

「小川洋子、9年ぶりのエッセイ集」とのことだけど、工場をテーマにしたエッセイ集『そこに工場があるかぎり』を出版されているので「その売り出し方はどうなのよ?」とツッコミたいとろこだけれど、それは出版社の売り出し方の問題であって、小川洋子の作品とはまったく別の話。

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遠慮深いうたた寝

ザックリとこんな内容
  • 小川洋子が書く9年ぶりのエッセイ集(との売り込み文句)
  • 2012年から現在まで続く「神戸新聞」好評連載エッセイ「遠慮深いうたた寝」を中心に、約10年間に発表されたエッセイを集めた内容。
  • 「遠慮深いうたた寝」「手芸と始球式」「物語の向こう側」「読書と本と」の4章から構成されている。

感想

私は小川洋子が好きだけど『遠慮深いうたた寝』は物足りなかった。前回読んだ『そこに工場があるかぎり』と較べると面白さレベルは雲泥の差。

新聞に連載されていたエッセイが主体…ってことなので、文字数制限があるから仕方がないとは思うのだけど、1つ1つの文章が短過ぎてどれもこれも描き切れていない気がする。

新聞エッセイが得意な作家さんもいて、例えば…中島らもなんかは短い文章でも切れっ切れで面白いエッセイを書くけれど、小川洋子はそうじゃない気がする。ある程度の長さがないと小川洋子の良さは発揮できないのかも知れない。

4章立てになっていて、そのうち「読書と本と」の章だけは、まあまあ面白いと思った。ただ、これについても私の読書傾向と小川洋子の読書傾向が似ていたから…ってことだと思う。

田辺聖子の『ジョゼと虎と魚たち』の小川洋子的解釈は「ホントそれな!」みたいな気持ちになった。

正直言って『遠慮深いうたた寝』は小川洋子マニアでもなければ、わざわざ読まなくても良い気がする。

……ごめん。私、小川洋子が大好きだけど面白くなかった。次はふんわりしたエッセイじゃなくて小説が読みたい。

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