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ジゼルの叫び 雛倉さりえ 新潮社

「女による女のためのR-18文学賞」の最終候補になったデビュー作『ジェリー・フィッシュ』に続く2作目。

前作は軽く物足りなかったものの、けっこう好みだったので手に取ってみた。前作から4年経っているとのこと。ちなみなデビュー作は作者が16歳の時の作品。

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ジゼルの叫び

バレエの天才として将来を期待される女子高生の澄乃。澄乃の通うバレエ教室では数年前、生徒が失踪するという事件があった。

才能を磨き、一心に舞う澄乃をみつめる人々の心には、憧れや羨望、苛立ちや葛藤、様々な感情が過ぎる。退廃的で耽美な生を描く青春小説。

アマゾンより引用

感想

題名から予想出来ると思うのだけど、テーマはバレエ。連作短編形式になっていた。前作は同性愛がテーマになっていて松浦理英子っぽい作風だったので、今回もそっち系かな…と思っていたけれど違う路線になっていた。

あくまでバレエ小説で同性愛要素は無い。(憧れという意味では多少そのノリはあるけれど)。松浦理英子よりも『猫背の王子』の頃の中山可穂を彷彿とさせる感じ。

個人的には嫌いじゃない…って言うかけっこう好きな部類。

バレエがテーマではあるけれど「バレエに関わる少女達の物語」って感じでバレエ小説ではないと思う。

どちらかと言うと陰気な青春小説って感じ。連作短編集なので青春小説のお約束である「成長」の部分は描いていなくて、少女達の日常を切り取って感じになっている。

雰囲気は凄く好き。だけど、正直物足りなさを感じるのも事実だ。

バレエに取り憑かれた人を描きたかったのか、それともアンニュイな少女を描きたかったのか、どっち付かずになっているのが敗因だと思う。

両方描くなら連作短編ではなく1人の人間を追う形で長編にしないと読者には全く伝わらない。登場人物達は魅力的なのだけど、結局雰囲気だけで終わってしまったように思う。

個人的には平成の少女小説って感じでかなり好きなのだけど抜きに出るにはもうちょっと頑張ってもらわないとな…って感じ。

ただ、雛倉さりえの年齢を考えると今後に期待したい。

若くしてデビューして長く活躍している作家さんは沢山いるけれど、デビュー作から神懸って上手い人って実は少数だと思う。例えばよしもとばななの『キッチン』なんかは「ラノベかよ?」な出来だけど、よしもとばななは、その後なんだかんだと活躍しているしなぁ。

個人的に好みの路線を描いてくれる作家さんな気がするので、とりあえず次の作品を期待したいし、新作が出たらぜひ読みたい。

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白い木蓮の花の下で
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