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父 Mon Père 辻仁成 集英社

前回読んだ『息子に贈る言葉』が良かったので続けてこれも読んでみた。

息子に贈る言葉』はツイッターのまとめ本だったけれど、今回は小説。

作者自身と息子さんがモデルだろうと匂わせているものの、あくまでも小説。設定も実際の作者と違っていて小説家の父は70代の老人で息子は30歳。

ある意味近未来小説…って感じだった。

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父 Mon Père

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ぼくはパパに育てられた。パリで生まれたぼくは、ママを失った後、パパと二人で生きてきた。大人になったぼくは、恋人と共に、パパたちの物語と自らの未来に向き合っていく。

フランスで子育てをする著者が描く、家族と愛をめぐる運命的な長編小説。

アマゾンより引用

感想

物語の舞台はフランス。父は小説家である書道家としても活躍していて息子は日本人向けのフランス語学校の教師をしながら、誰にも内緒で小説を書いている。

母親は息子が幼い頃に亡くなっていて、父息子2人で生きてきた。

どう見ても辻仁成本人なんだろうなぁ~と思われる父は謎の健忘症(認知症ではないらしい)を患っていて、突然帰り道が分からなくなったりする事がある。

辻仁成は離婚してフランスで息子と2人で暮らしている。

そここに実体験ぽいエピソードが挿入されていて『息子に贈る言葉』を読んでから読むとグッっとくる。

……と言うか私など入り込み過ぎて読んでいて辛くなってしまった。子の作品の中の父はなんだかんだ言って「良き父」ではあるのだけれど、辛い気持ちを抱えて生きていて色々と切ない。

息子はもう良い年をした大人なので中国系のフランス人の恋人がいて結婚を考えている。ネタバレになるのでこの辺りのエピソードは伏せておくけれど、息子の恋人の家族と息子と父は実は浅からぬ因縁があり、物語の後半はこのエピソードで引っ張っていく。淡々とした作品かと思いきや、けっこうドラマティック仕立て。

息子の恋人の母は中国人で日本人が嫌いなのだけど、最終的には息子と父を受け入れることになる。このあたりのエピソードは流石って感じ。

以前読んだ『日付変更線』でも感じたのだけど、作者は戦争を引きずった人を書くのがとても上手い。しかも、その描き方には「人間は歩み寄る余地がある」と言う優しいメッセージが込められている気がする。

決してお涙頂戴ではないし、よく出来たハッピーエンドって感じでもない。押し付けるでなくサラリと描いているところがカッコイイと思う。

物語はいちおうハッピーエンドとして終わっている。

読み終えた後「辻仁成さん。どうか息子さんと2人フランスで健やかに暮らしてください」と思ってしまった。

私は辻仁成のファンではない。だけど応援せずにはいられない…そんな感じ。

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白い木蓮の花の下で
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