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卒園児の通夜と仕事のスタンス。

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療育園を卒園したお子さんの通夜に参列してきた。

昨年の終わりにも卒園児の通夜に参列したのに半年も経たないうちに、また1人見送ることになるなんて想像もしていなかった。

「人の命の重さは全員同じ」と言うけれど、人の命に対しての思いはそれぞれに違う。

昨年、他界されたお子さんの母は「正直子育てシンドイし子どもを可愛いと思えない」と母自身も心を病んでいたので、不謹慎だけどお子さんが亡くなった時に「もしかしたら、先に逝くのは親孝行かも知れないね」とさえ思ったので泣くことはできなかった。

だけど今回亡くなったお子さんの母は子を溺愛していて「この子のためなら何だって頑張れます」ってタイプだった。通夜の場では母にかける言葉が無くて「もう何て言ったらいいのか分かりません。お母さん…大丈夫じゃないよね?」と言ったら「私も大丈夫な自信がありません」と言っておられた。

今回の葬儀では私も泣いてしまった。

重度障害児や医療的ケア児が通う施設で働いている以上、避けられない事なのだろうけど短期間で2人も子どもを見送るのはキツイ。「そういう場所で働いているのだから仕方ないでしょ?」と言われてしまえばその通りなのだけど。

職場では「将来を見据えた支援を」とか「少しでも出来ること増やして」みたいな感じで療育を進めていく。それはとても大切な事だと思うのだけど「出来ることを増やす」って事以上に「子ども時代に楽しい時間を過ごす」って事はそれ以上に大事なんじゃないかな…としみじみ思った。

恥ずかしながら私はどちらかと言うと子どもに甘い保育士。「やりたくない」と言うお子さんに対して、正攻法で挑むのではなくて楽しく誘導する(悪い言い方をすれば誤魔化して行動促す)ことが多い。

例えば…だけど「着替えるの嫌だ」と駄々をこねるお子さんがいたとする。本当なら就学に向けて「ルールを守って動くことも覚えてもらう時期だから本人としっかり向き合って…」みたいな働きかけが正解なのだけど、私はつい「姫様…そろそろパーティの時間でございます。さぁ、一緒にドレスを選びにいきましょう」とか言っちゃう。するとお子さんはウキウキと着替えスペースに移動してニコニコで着替えてくれる。でもコレってその場しのぎで駄目なやり方ではある。

私のことを白蓮王子と呼んてくれた姫様は、私と結婚式をしたにも関わらず1人であちらの世界に旅立ってしまわれた。私は彼女に対して「良き支援」は出来なかったけれど楽しい時間を過ごしてもらえたんじゃないかな…と思っている。

残念だけど今の職場で働く限り子どもの死は避けられない。訓練めいた療育と楽しい時間を両立させることが出来たら最高だけど、正直なかなか難しい。結局のところバランスが大事…って話だけど、私はこれからも「楽しい時間」を優先させてしまうような気がする。

私のスタンスは間違っているのかも知れないけれど、やっぱり子どもには楽しい時間を過ごして欲しい。正直、私にはそれくらいしか彼らに対して出来ることがない。