先日「白蓮さん…って教育熱心ですよね? お子さん、天王寺高校に行かれたくらいですし。小さい頃から塾とか色々やらせてたんですか?」とご質問のメールを戴いた。
ご期待に添えず申し訳ないけど、私、教育熱心でも意識高い系でもない。
結婚前からお付き合いくださっている方はご存知だと思うのだど、娘が生まれてからそこそこ大きくなるまでの期間、私達夫婦は「いかにして娘の体力を削って早く寝かせるか」と言うところをテーマに子育てしてきた。
娘が体操にハマるまでは金曜日ごとに「明日どうしよう会議」を行っていて「娘をどこに連れて行くか?」「交通手段はどうするか?」「雨天はどうするか?」など夫婦中がギスギスするくらいには議論していた。「あの公園は先々週行った」とか「そんな程度の運動量だったら娘が体力持て余しちゃう」等。あの頃…私達夫婦は「どうしたら娘が満足出来るほど遊ばせることが出来るか?」ってことに対して真剣だった。
…とは言うものの。勉強に対して幼児の頃から全くノータッチ……ではなかった。
私が目指したところは「娘が好きなことに取り組みつつ学校の勉強についていける程度の学力を死守する」って事だった。目標は偏差値50。要するに「普通くらいに勉強できたらいいよね」ってスタンス。
偏差値50を目指したのは「普通くらいに勉強出来ないと学校生活が面白くないから」くらいの理由。
幼児期から学習習慣を身に着けておけば塾に行かなくても「勉強しなさい」とお尻を叩かなくても偏差値50ならどうにかなるかな…と考えていた。
プリント学習時代
子どもが望まないのに幼稚園や小学校で塾に入れるのは嫌だったけど、小学入学までに平仮名・カタカナの読み書きと簡単な計算くらいは出来ないと学校生活がスムーズに進まないらしい…くらいの認識はあった。
なので小学校入学までにマスターしておいて欲しいことを幼児期は自宅でプリント学習することにした。
最初の頃は書店で販売しているような市販のプリント(最初は点つなぎ…とかそんな感じ)居間の机で一緒にやっていたけれど、そのうち1人で学習するようになって「プリントやったらパソコンでゲームしても良い」ってルールを決めた。
幼児の頃、無駄に早起きだった娘は1人で早く起きて暇な時間にプリントを解いて、パソコンでヤフーキッズの着せ替えゲームなどをしていた記憶がある。
市販のプリントは買いに行くのも面倒だし、そもそも選ぶところから頑張る必要があるので、その年齢に応じた課題が届く通信教育を活用することにした。
がんばる舎
はじめに使った通信教育は「がんばる舎」ってところのプリント。
がんばる舎のプリント教材はめちゃくちゃ安くて当時は幼児コースだと1ヶ月700円でお釣りがくる程度だった。ベネッセの『子どもチャレンジ』のようにオマケが付く訳でもなく、そっけないプリントが送られてくるだけ。採点は親がする方式。
色んなジャンルのプリントがあって、最後に読み聞かせ用の小さいな物語がついていた。教材のキャラクターが熊だったので娘は「くまくんのプリント」と呼んでいて、遊び感覚で楽しんでいた。
しばらく学習を続けていたけれど、プリントの難易度が低めなのでアッと言う間に終わらせてしまうようなっていたし、親の採点しなきゃいけないシステムなのも面倒くさくて、別の教材に変えることにした。
名探偵コナンゼミ(旧ドラゼミ)
次に使ったは小学館の『ドラゼミ』。
ベネッセに恨みがある訳じゃないけどベネッセはやたらオマケ的な物がついてくるので、余計なオマケがついてこない教材が欲しくてドラゼミを選んだ。
ちなみに。小学館のドラゼミで活躍していたドラえもんはいつの間にか解雇されおり、現在は『まなびwith(ウィズ)』から『名探偵コナンゼミ』へと名前を変えている。
当時は月末のテストを送るとご褒美シールが送られてきてシールを集めると素敵な商品がもらえるシステムがあった。娘はシールを集めていくつかおもちゃだのぬいぐるみだのを貰っていて、なんだかんだ楽しんでいた。
『ドラゼミ』の系譜である『名探偵コナンゼミ』がどんな感じなのかは知らないけれど、当時の『ドラゼミ』は巻末にやたら難しいパズルが付いていたり、季節ごとに作文の課題があったりして「頭の体操」と「文章を書くこと」に力を入れていた気がする。
「やたら難しいパズル」は難しい時は親子で挑み、親も大人げなく本気で取り組んだ覚えがある。
ちなみに。ドラゼミは娘が小学校を卒業するまで続けている。
公文式の英語
娘が小学校2年生の春に公文式で英語を習いはじめた。これは私達から勧めたのではなく娘自身が言い出した。
みんなに自慢出来るような習い事がしたかった(娘談)とのこと。
意図して習わせた訳ではないけど、これは娘にとって高校受験の時に大きなアドバンテージになった。
娘が通ってた公文式の先生はイマドキの優しい先生ではなくて昭和式のスパルタ先生だった。娘は今でも公文の先生が嫌いとこのと。実のところ私もめちゃくちゃ苦手なタイプだけど、娘の能力を伸ばしてくれたことには感謝している。
公文の英語は娘が馬渕教室に入る中学2年生まで続けていて公文在籍中に英検の準2級まで取得した。
図書館の活用
小学生の頃、娘は公文式よりも体操教室の方に力を入れていて、どちらかと言うとガチガチの体育会系クラスタだった。
公文式の英語と通信教育(ドラゼミ)以外のことは何もしていない。
勉強に役立つ動きとしては私が週1ペースで図書館に行く時に娘が好きそうな本をワンサカ借りてきて本棚に並べていたことくらい。でもこれは国語力のアップには貢献したと確信している。
本については「このジャンルが無理なら、次はこのジャンル」「この方向性は娘にはウケないみたいだから別の方向で」と試行錯誤して様々なジャンル物を並べ続けるだけで、娘に「読みなさい」と強制することはしなかった。
学習漫画や伝記系の漫画も借りまくったし、キラキラしたアニメ絵の本、年齢より背伸びした本など、画集、図鑑、写真集…など様々なジャンルの本を借りまくっては居間の「図書館で借りてきた本コーナー」に並べておいた。そして娘が特に気に入った物は家でも購入した。
娘は理系志望なのに高校生になった現在。ダントツで成績が良いのは現代国語なのだ。
娘が言うには「現代国語は勉強しなくても出来るから」とのこと。小さい頃から浴びるように本を読んできたので、たぶんその貯金でどにかなってるのだと思う。
娘は実験対決シリーズが好きだったのでリアル実験教室にも連れ行った。
実験教室
夏休みになると大阪公立大学や大阪教育大学では子ども向けの実験教室(無料)を開催しているので4年生くらいから行きまくっている。企業の実験系(体験)イベントや見学会なども積極的に参加している。
市のコミュニティセンターで行っている単発の夏休み教室的な物の中でも娘が好きそうな実験系の物は片っ端から申し込んでいた。
体操引退から地元塾
「体操選手になりたい」と頑張っていた娘だけど残念ながら体操は習い始めたのが遅かったため、体操クラブの選手コースに入る事ができなかった。
小学校6年生になる直前に体操を辞めると決めたのは娘自身の判断だった。
体操を辞めたあとは短期のミュージカル教室に通って舞台に立ったりもしてみたけれど「私も友達と塾に行きたい」と言い出したので、地元駅前のふんわりした集団塾に入塾。
ふんわりした集団塾が物足りなくなった時に馬渕教室の公開テストを受けて、中学2年生の時に馬渕教室に入塾…現在に至る。
子の意思を尊重しつつ偏差値が50を目指す
……と。そんな訳で、我が家は最初から天王寺高校だの大阪公立高校の文理学科を目指していた訳じゃない。本気で勉強を意識したのは馬渕教室に入塾してから。
娘に体操の才能があって体操をはじめる年齢が早かったら体操クラスタとして生きていった…まである。
だけどこうして振り返ってみると、その時期ごとに取り組んでいることは違うけれど、私と夫は娘に対して一貫して続けていることがある。
- はじめた事は最後までキッチリとやり切る
- どんな事でも親が全力でバックアップする
1つめの「最後までキッチリとやり切る」については特にプリント学習時代に強く感じた。通信のプリント学習って最初の頃は張り切って頑張るのに途中で辞めちゃう子が多いけれど、娘にはキッチリ学習してやり切ってもらった。
小学校卒業まで通信教育をキッチリやり切った娘は我が子ながら偉かったと思う。
そして2つめの「どんな事でも親が全力てバックアップする」は乳児期から一貫して貫いてきた。
娘が『いないないばぁ』のワンワンが好きな時はNHKのイベントのワンワンを観に行ったし『プリキュア』の時は全力でプリキュアを追いかけた。アーケードゲームの『プリティリズム』にも本気で取り組んだし『びじちゅーん』が好きな時は井上涼のイベントに行っている。
運動にしても勉強にしても「娘がこれにハマっている」ってなった時は親が全力で情報を集めて全力で付き合ってきた。
高校生になった今は自分で勝手に予定を決めて動いてくれるようになったので「一緒に◯◯する」って機会は無くなったけれど、娘がやりたいと思うこと、興味を持っていることを全力でバックアップする…って方針は変わっていない。
ちなみに。高校2年生になる娘は現在「学校と部活」が1番の関心事で勉強は2の次3の次って感じ。今は全力で学校行事とか部活に取り組んで欲しいと思っている。
勉強については娘が「これじゃ駄目だ」と思うのであれば、親がとやかく言わなくても勝手に頑張ると思う。娘は親がどうのこうの言って動いてくれる年齢じゃないのだ。
……ってことで、書き出してみると教育系ブログを書いている保護者の方からすれば、お話にならないような育て方をしてきたし、これからもそんな感じで進んでいくつもり。
このブログには何度も書いているけれど私と夫が娘に望むのは娘の幸せであって娘が良い大学に進学することじゃない。娘が健やかに人生を楽しんでくれることを願っている。
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