読んだ本の『50音別作家一覧』はこちらから>>

新!店長がバカすぎて 早見和真 角川春樹事務所

記事内に広告が含まれています。

前作の『店長がバカすぎて』が面白かったので続編があると知り、続けて読んでみた。

たいていの場合、続編は本編を越える事が出来ないものだけど、続編も良かった。何なら私は「続編の方が好きかも」まであった。

題名から察することが出来ると思うけれど、前作で宮崎の山奥に異動になっていた山本猛元店長が吉祥寺本店に店長として復帰するところから物語がスタートする。

スポンサーリンク

新!店長がバカすぎて

ザックリとこんな内容
  • 書店員の谷原京子は28歳の独身女性。本好き。武蔵野書店吉祥寺本店の正社員として働いていた。
  • 本や書店を取り巻く環境はますます厳しくなっていたが新人作家の才能に出逢ったり、業務に絶望したり、 好きな作家の新作に心躍らせたりと全力で書店員として働く谷原京子の日々を鮮やかに描く。

感想

物語の主人公は前作と同じく書店員の谷原京子。前作では契約社員だったけれど、今作では正社員として働いている。

基本的な流れやコンセプトは前作と同じだけど物語の背景はコロナ禍を乗り越えた時期…って事で現在の日本(2024年1月時点)とリアルタイムな感じ。

コロナ禍のピーク時は色々な業種の人(医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーや飲食店の人など)が想定外の事態に苦しんだけど、それは書店も同じだったんだなぁそもそもAmazonだ幅を利かせている今の時代で実店舗の書店が生き残っていくのは難しい。

それでもなお「本が好き」という情熱とともに働く主人公の谷原京子の姿はグッとくるものがあった。

主人公に前作より好感を持ってしまったのは前作と違って、主人公か契約社員から正社員になって働く意識が変化したことと「結婚」を意識しはじめたことが大きい。

「イマドキそんな古臭い考えってどうなの?」と思う人もいるだろうけど「女性は結婚してこそ華」みたいな価値観はいまだ社会に残っていて、それ故に悩んでしまう女性が多い。谷原京子もその中の1人で寿退社する同僚に対して仄暗い感情を持ってしまったりもする。なんかこぅ…独身時代の自分の姿を見ているようだった。

自分でも「そんな風に考えちゃ駄目だ」と思っていても、どうにもならない事ってあるよねぇ。

前作に較べると「お仕事小説」としてのリアリティや面白さは減った気がするけれど、1人の女性の成長小説としてはむしろ前作よりも掘り下げられたように思う。

……私。作者である早見和真の作風、好きかも! 追々と他の作品も読んでみたい。

作家名・作品名等で検索出来ます
50音別作家一覧はこちら

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
白い木蓮の花の下で