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お縫い子テルミー 栗田有起 集英社

表題作と他1編。今風に言うなら「ありえねぇ」ってほどに、ズボッっとハマってしまった。

表題作の『お縫い子テルミー』はかなり良い。今まで読んだことのない作風だった。

他1編は残念ながらいまひとつ。別になくても良かったかな……という印象。なので表題作限定の感想にしたいと思う。

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お縫い子テルミー

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依頼主の家に住み込み、服を仕立てる「流しのお縫い子」として生きる、テルミーこと照美。

生まれ育った島をあとにして歌舞伎町を目指したのは十五歳のとき。彼女はそこで、女装の歌手・シナイちゃんに恋をする―。

叶わぬ恋とともに生きる、自由な魂を描いた芥川賞候補作の表題作。

アマゾンより引用

感想

作品を読んでいる間、私はずっと「カルミン」というお菓子の味を連想していた。

ヒロインの「テルミー」と「カルミン」は語感が似ているから……ってこともあるだろうが、それよりもテルミーとカルミンは味わいが似ているのだ。

美味しいんだか、美味しくないのか、どっちつかずな味なのに、なぜかハマってしまうところが。あるいは、食べたいと思わないのに、つい口に運びたくなってしまう中毒性とか。

テルミーは「流しのお縫い子」である。設定自体が突飛なのだが、不思議と違和感は感じなかった。

いつも1人ぼっちで、なんだかんだ言っても仕事が好きで、飄々と生きているテルミーはちょっと格好良くて素敵だ。孤独を知っているところも、愛され下手なところも愛しくて可愛い。

多くの人から可愛がられているわりに、その人にとって「ナンバーワン」にはなり得ないところも、切なくて良い。

1種の「キャラ小説」なのだと思う。

実際のところ、物語自体に大層な筋書きはないのだ。ヒロインの人生の一部を、覗き穴から、ちょろっと垣間見た感じ。

もう少し覗いていたい感じではあったけれど、この作品はあの長さで丁度良いのかも知れないとも思った。ニュアンスが命なのだ。こういう類の読み物は。

栗田有起は初挑戦の作家さんだったけれど、他にも読んでみたいと思った。

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白い木蓮の花の下で
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