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映画『イコライザー』感想。

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『イコライザー』は1984年から1989年にかけてアメリカ合衆国で放送されたテレビドラマ『ザ・シークレット・ハンター』の劇場版。私は『ザ・シークレット・ハンター』の存在を知らず、プライムビデオでオススメされたものをなんとなく観てみた…くらいのスタンス。

映画の大前提を知らなかったものだから、ものすごく真面目に向き合ってしまって物語が進むたびにツッコミを入れまくっていた。

『イコライザー』は日本の時代劇『必殺仕事人シリーズ』を観るくらいの気持ちで向き合うタイプの作品。なのであんまり細かい事は言っちゃいけなかったのだ。最初から心積もりをして観ておけば良かった…とは思うのの、映画としては面白い部類だと思う。

今回ネタバレ込の感想なのでネタバレNGの方はご遠慮ください。

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イコライザー

イコライザー
The Equalizer
監督 アントワーン・フークア
脚本 リチャード・ウェンク
原作 マイケル・スローン
リチャード・リンドハイム
『ザ・シークレット・ハンター』
製作総指揮 エズラ・スワードロウ
デヴィッド・ブルームフィールド
ベン・ウェイスブレン
出演者 デンゼル・ワシントン マートン・ソーカス
クロエ・グレース・モレッツ デヴィッド・ハーバー
ビル・プルマン メリッサ・レオ
音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
公開 カナダの旗 2014年9月7日(トロント国際映画祭)
アメリカ合衆国の旗 2014年9月26日
日本の旗 2014年10月25日

ざっくりとこんな内容

かつてCIAの辣腕エージェントだったロバート・マッコールは、その業務から引退して1人静かに暮らしていた。ロバートは働いているホームセンターでは誰からも慕われる人間で深夜に行きつけのダイナーでの読書をすることが日課となっていた。

そんな中、彼は行きつけのダイナーでで年若い少女が娼婦としてロシアのマフィアから虐待されていることを知る。その事態を見過ごせず、正義感から怒りを爆発させた彼は、マフィアに敢然と立ち向かう。

ロシアマフィアとか変わってしまったロバート。今度は自分が追われる身になってしまうのだが…

静かな導入からの面白展開!

『イコライザー』は『必殺仕事人』みたいな世界観である…って事を知らなかった私は導入部の静けさと穏やかな映像に心底痺れた。

  • 何やら過去がありそうな黒人男性
  • 主人公は毎晩ダイナーに出向いて一人で読書をするのが好き
  • ホームセンターで働くも滲み出る有能さ
  • しかも主人公はデンゼル・ワシントン!

デンゼル・ワシントンと言うと「アメリカ映画で正しい黒人を演じさせるならこの人しかいないでしょ?」くらいの勢いでカッコイイ黒人俳優。『フライト』ではアルコール依存症の男を演じていたけれど、基本的には良い男を演じる事が多い。

そんな男がロシア娼婦の少女と出逢う。これはもう「ああ…分かります。デンゼル・ワシントンがロシア娼婦を助ける物語ですね。アクションの中にハートフルな展開があるとか…そんな感じですね」と期待した。

私の期待した読みは半分当たっていたけれど、もう半分は思ってたのと違った。

主人公、めちゃくちゃ切れるし殺し方ヤバイ!

『イコライザー』の世界の中において人の命はめちゃくちゃ軽く、しかも殺す時は残虐であればあるほど良い…みたいなノリだった。

作中に「俺はもう人殺しはしない…だがお前は例外だ」なんてセリフがあるのだけど、「ロシア娼婦の少女を救うために何人殺したんだよ?」と真顔で突っ込んでしまった。しかも普通の殺し方じゃなくて、かなりヤバメな感じに殺している。

国際的には法の元で行われる死刑でさえ死刑囚に苦しみを与えない方法が導入されているのに「苦しみ抜いてあの世に行け」みたいな展開はなんかこう…凄かった。

導入部の静かな滑り出しからは想像もつかない展開に半ば置いてけぼりになりながら、それでも画面から目を離すことが出来ないくらいには面白かった。

完璧超人ロバート・マッコール!

デンゼル・ワシントン演じるロバートは驚くほどの完璧超人。物静かで穏やかな性格。だけど冗談が通じない訳じゃないので、働いているホームセンターでは一目置かれる存在。

そして強いだけでなくビックリするほど頭が切れる。アクション映画の主人公ではアクションメインの肉体派が多いのだけど、ロバート・マッコールは肉体的な部分だけではなく化学の知識も半端なくて、日常生活で身近にあるもので人殺し用品をサクッと錬成してしまうのだ。

特にホームセンターでの立ち回りは圧巻だった。思えばホームセンターにある物って兵器になる要素は満載だけど、あんな風に使うとは思ってもみなかった。残虐シーンとか苦手な人が観たらトラウマになっちゃうかも知れない。

デブキャラ突然の大活躍!

ロバートが殺しまくって爆破しまくる様子をずっと見ていると作品終盤頃には「なんかロバート強過ぎるし、結局のところ「俺ツエー」みたいな作品だなぁ」みたいな気持ちが込み上げてきた。と、そんな頃合いでロバートにもピンチが訪れる。

正直、ロバート絶体絶命の危機でさえ「結局、ロバートが1人でどうにかしちゃうんでしょ?」と思っていたのだけど、ここで斜め上を行く展開が待ち受けていた。ロバートにとってただ1人の友人とも言えるラルフィが颯爽と現れるのだ。

しかしラルフィはホームセンターの警備員をしている男で決して有能なタイプではなかった。デブで意志が弱く、困難にはすぐに諦めてしまうタイプ。だけど心根の優しい男…って設定。

ロシア勢がロバートをおびき寄せるためホームセンターの従業員を人質に取って、ホームセンターに立て籠もった際、ロバートはホームセンターに突入して従業員達を開放し、ラルフィに対して「1人残らず外に連れ出せ」と指示していたのだが、彼は従業員を外に避難させた後、ロバートを助けるために戻ってきたのだった。

デブで無能(と思われていた)ラルフィがロバートのために勇気を振り絞って活躍する場面は胸熱だった。突然の大活躍に戸惑ったものの「頑張れラルフィ」と手に汗握って応援したよね!

アメリカ映画における印象的なデブキャラと言うと『フルメタル・ジャケット』の微笑みデブが思い出されるけれど『イコライザー』のラフィも素晴らしいキャラクターだと思う。

クレイジーな最後を遂げた微笑みデブと、友のために身体を張って大活躍したラルフィとでは方向性が違い過ぎるけれど、微笑みデブと並べてしまいたくなるくらいラルフィの活躍にはグッとはてしまった。

そして何もかもが終わった後、ロバートは自分のやるべき使命に目覚め「必殺仕事人」のような仕組みを作り世直し的なことを開始する…というところで映画は締めくくられている。

「いち個人が自分の判断で人殺しをしていくのってどうなのよ? 法治国家でそれはアリなの?」と言う疑問が湧かないでもないけれど「まぁ、これは映画だからね」と納得させることにした。

最初から最後までツッコミどころ満載の作品ではあったけれど、それなりに楽しめる作品だった。ちなみに『イコライザー』には続編の『イコライザー2』がすでに公開されているので気が向いたら観るかも知れない。

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白い木蓮の花の下で