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ジゴロ 中山可穂 集英社

本の内容とは、まったく関係のないことだが私はこの本でもって、生まれてはじめて「図書館予約」デビューした。

予約してまで読みたかったも言えるが、買うまでもなかった……とも言える。

買うか買わないか迷っているとは言うものの、中山可穂の作品は好きなので押さえていたかったのだ。

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ジゴロ

新宿二丁目でギターを奏でるストリート・ミュージシャンのカイ。彼女の美しく切ない歌声に魅せられて、多くの女たちが立ち止まる。

そうした女たちの中から、カイは夜な夜な新しい恋人を求め続ける。まるでジゴロのように――。

人妻との禁断の逢瀬、年若い少女への恋の手ほどき、命をかけた悦び……。

カイをめぐる、女を愛する女たちの激しく狂おしい官能と恋を鮮烈に描く連作短編集。

アマゾンより引用

感想

残念ながら今回はイマイチ、ハマれなかった。マンネリ化……という部分もあるだろうし、読者の間で囁かれる「この内容だったら同性愛である必要はないのでは?」なんて意見も、なるほど納得。

そして私が受け入れられなかったのは「主婦の不倫」ってところなのだと思う。

しかし、かつても中山可穂の作品には「人妻に恋をする」シュチュエーションはあった。

人道的には「どうよ?」と思いつつ、それでもハマっていたのに今回に限っては、納得できなかったのである。

だぶん敗因は、短編を繋いで1つの作品にしたという形式なのではなかろうか。

私はそもそも「不倫ネタ」がイマイチ得意ではないのだ。

なので不倫でも「おおっ」と泣けるとような、濃ゆい説得力が欲しいのだが、その辺のところを「だって恋なんだもん。しょうがないぢゃん」ってなノリで勢いだけでもって、書かれていたあたりが、ついていけなかったのだと思う。

感覚で……あるいは理屈上では「好きになってはいけない人を好きになる」ってのは私だって理解できるのだが、しかし人として拒否してしまう部分がある。

なんと言ったらいいのだろうかなぁ……同じ不倫でも、背水の陣を敷いての不倫と「ん~。夫は悪い人ぢゃないんだけど~」って不倫とでは共感の度合いに違いが出てくるようなのだ。

私の場合での話だが『猫背の王子』『感情教育』『聖家族』『深爪』までは好きだったのだが、ここ二作は、ちょっと違うんだなぁ……という違和感がある。

収録作品では『恋路すすむ』が、まだ好みだった……といったところ。愛に不器用な人を描きながらも、その不器用さを武器にしていないところが良かった。

今回の作品は題名からして『ジゴロ』なだけに「愛に不器用」を武器にして、けっこうヨロシクやっている主人公にイマイチ共感できなかったのである。

中山可穂の書くヒロインの定番なのに、どうして今回は特に受け付けなかったんだろうか?

中山可穂はかなりハマっていた作家さんだったけれども次の作品は飛びつかないかも知れないなぁ……と思った1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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