随分と気が早いけれど今年1年間を振り返ってみての読書総括など。
今年は現在までに読んだ本(感想は追いついていません)は64冊。
昨年は71冊読んでいるので、昨年よりペースダウン。読書ペースが落ちたのは身辺が忙しかったと言うのもあるけれどヲタク活動が忙しかったからと言うのが1番の理由。今年はドラクエをプレイしてみたり、その他ヲタク的なことにも力を入れていた。
さて。今年読んだ本の題名は下記の通り。
『トコとミコ』『しんせかい』『農ガール、農ライフ』『生きていくうえで、かけがえのないこと』『野良ビトたちの燃え上がる肖像』『おばちゃんたちのいるところ』『何者』『ハリネズミ乙女、はじめての恋』『老乱』『夫のちんぽが入らない』『あの子は貴族』『青が破れる』『不時着する流星達』『屋根をかける人』『低反発枕草子』『ゼロ・アワー』『そういう生き物』『痴者の食卓』『ビニール傘』『騎士団長殺し』『自由なサメと人間たちの夢』『冥土めぐり』『あひる』『聖母』『やめるときもすこやかなるときも』『日本博物館事始め』『大沼ワルツ』『死してなお踊れ』『諦めない女』『嫁をやめる日』『最愛の子ども』『カウントダウン』『BUTTER』『火花』『切腹考』『息子に贈る言葉』『廃用身』『父 Mon Père』『テロリストの処方』『ゼンマイ』『若葉の宿』『嘘と人形』『10代に共感する奴はみんな嘘つき』『空にむかってともだち宣言』『カラダはすごい!』『奴隷小説』『デンジャラス』『祝言島』『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』『茄子の輝き』『ボクたちはみんな大人になれなかった』『ジゼルの叫び』『カンパニー』『星の子』『消えない月』『うなぎ女子』『ヴィオレッタの仙骨』『銀河鉄道の父』『砂上』『毒母ですが、なにか』『人間タワー』『アナログ』『村上さんのところ』『おらおらでひとりいぐも』
面白かった作品もあれば、今こうやって書名を書いても「そう言えばどんな本だったっけ?」と思うほど、まったく面白くない本もあった。
しかし年間で…と言うと悪くなかったと思う。中でも得に面白かったのは『トコとミコ』『老乱』『あひる』『廃用身』『砂上』の5冊。『老乱』『廃用身』は同じ作者。残りは全て女性作家の作品。なんだかんだ言って女性作家の物ばかり読んでいたようだ。
『トコとミコ』の山口恵以子は追いかけている作家さんなのだけど、今まで読んだ作品の中では1番面白かった。ただ世間的にはイマイチ評判になっていない感じ。女同士の友情譚で面白かったのだけどなぁ。
山口恵以子は『トコとミコ』より『毒母ですが、なにか』の方が話題になっていたので、今後はそっちの方向に行くのかな…と思うと残念でならない。作者は分かりやすい流行に乗っていくのは似合わない作家さんだと思うのだけどなぁ。
今村夏子『あひる』は芥川賞候補作。古き良き昭和が生き生きと描かれていて素晴らしかった。
桜木紫乃『砂上』は安定の面白さ。桜木紫乃は多作のイメージがあるけれど、どれもこれも一定レベルで素晴らしい。そしてこの作品はところどころに作者自身が投影されていると思うのだけど、作家としてのしたたかさが感じられて、今後の活躍も期待したい。
そして今年は久坂部羊との出会いが素晴らしかった。久坂部羊は現役の医師で医療物が得意とのこと。『老乱』も『廃用身』も医師だからこそ書けたであろう作品で私の知らなかった世界を見せてくれた。すで沢山作品が出ているので「最近、本のアタリが悪いなぁ~」と言う時のピンチヒッターとして追々、読んでいきたい。
なんだかんだで満足のいく読書が出来たと思う。出来れば来年は何か長編に挑戦したい。