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2025年読書総括。

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2025年も残すところあと僅か。毎年の恒例行事と言うことで今年1年間を振り返ってみて、読書総括など。

今年は現在までに感想を書いた本は74冊。昨年は62感想をアップしているので読書量はちょい上向き。

Audibleが無ければもっと読めていなかったと思う。Audibleを知るまでは「本は読むものでしょ? 固定された声で聞くなんてアリなのか?」って思っていたけど、今では読書好きなのに老眼で本を読むペースが落ちている人すべてにオススメしたい。

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感想を書かずに読みっぱなしの本もあるけれど、それについては気にしない。

面白い本も多かったけれど「なんだコレ?」と首を傾げるような本もたくさん読んだ。読書って「自分だけの宝物」を発掘する作業のようなもので「自分にとっての当たり本」を探すことは難しい。

ヲタク界隈には「誰かの地雷は誰かの主食」って言葉がある。読書についても同じである人にとって壁本であったとしても別の誰かにとっては最高の1冊…なんてこともあると思う。感じ方は人それぞれ。自分にとって満足のいく読書ができればそれが最高。

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2025年度に読んだ本

みんな蛍を殺したかった 木爾チレン
コンプルックス クノタチホ
民王 池井戸潤
笑うマトリョーシカ 早見和真
夏の匂いがする 木爾チレン
家族の言い訳 森浩美
タカラモノ 和田裕美
青い絵本 桜木紫乃
海神 染井為人
サンショウウオの四十九日 朝比奈秋
婚活マエストロ 宮島未奈
銀色のステイヤー 河﨑明子
愚か者の石 河﨑明子
私の最後の羊が死んだ 河﨑明子
地面師たち 新庄耕
人魚が逃げた 青山美智子
死んだ山田と教室 金子玲介
ダチョウはアホだが役に立つ 塚本康浩 
地雷グリコ 青崎有吾
私はだんだん氷になった 木爾チレン
イコ トラベリング1948- 角野栄子
人はどう悩むのか 久坂部羊
犬婿入り 多和田葉子
宙わたる教室 伊与原新
武道館 朝井リョウ
傲慢と善良 辻村深月
カフネ 阿部暁子
猿の戴冠式 小砂川チト
ゼロの焦点 松本清張
それでも会社は辞めません 和田裕美
地雷グリコ 青崎有吾
ほどける骨折り球子 長井短
国宝 吉田修一
試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。 尾形 真理子
地面師たち ファイナル・ベッツ 新庄耕
花まんま 朱川湊人
無痛 久坂部羊
透析を止めた日 堀川恵子
恋とか愛とかやさしさなら 一穂ミチ
森に眠る魚 角田光代
地面師たち アノニマス 新庄耕
はだかの白鳥  阪大大学院卒でAV女優に 藤かんな
九年前の祈り 小野正嗣
地ごく 献鹿狸太朗
バリ山行 松永K三蔵
ブレイクショットの軌跡 逢坂冬馬
塀の中の美容室 桜井美奈
センス・オブ・ワンダー レイチェル・カーソン
青ノ果テ —花巻農芸高校地学部の夏— 伊与原新
いっぺんさん 実業之日本社文庫
行きつ戻りつ死ぬまで思案中 垣谷美雨
ダンス 竹中優子
坂の途中の家 角田光代
問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい 早見和真
カメオ 松永K三蔵
さらば!店長がバカすぎて 早見和真
執着者 櫛木理宇
世界99 村田沙耶香
なせたかし先生のしっぽ やなせ夫妻のとっておき話   小学館
コスメの王様 高殿円
続 窓ぎわのトットちゃん 黒柳徹子
Cloud on the 空き家 小池昌代
君とパパの片道列車~最難関校を目指した父子の中学受験日記
灘中までの道
少女は卒業しない 朝井リョウ
山女日記 湊かなえ
夫よ、死んでくれないか 丸山正樹
冷ややかな悪魔 石田夏穂
遠い山なみの光 カズオ・イシグロ
あなたが消えた夜に   中村文則
もう逃げない。 〜いままで黙っていた「家族」のこと〜 
林眞須美死刑囚長男
サイレントシンガー 小川洋子
慈雨 柚月裕子
朝が来る 辻村深月

2025年の読書傾向

2025年は意識的に「流行り物」に手を付けるようにしていた。例えば…本屋大賞にノミネートされた作品とか!

正直なところ世の中で流行っているからと言って自分の心に刺さるとは限らない。例えば…だけど2025年、本屋大賞受賞作の『カフネ』などは私にとって圧倒的な壁本だった。大多数が感動したからって、自分も感動するとは限らないのだ。

だけど古典の名作を読んでいても自分が今、生きている世界で起こっていることは分からない。私は現代文学が好きだし「今を生きる作家」の書いた生きた文章が好きなのだ。もちろんこれは昔の作品を否定する訳じゃないのだけど。

年を取るにつれ新しいものを吸収する力が弱くなってくるので意識的に取り込んでいかないとね…くらいの意識でいた。

松永K三蔵サイン会

今年は20年以上ぶりに作家のサイン会に足を運んだ。最後に足を運んだサイン会の時、私は30代で独身だった。その当時、夢中だった嶽本野ばらのサイン会だった。

そして53歳になった今年(2025年)に足を運んだのは松永K三蔵サイン会だった。松永K三蔵は『バリ山行』で芥川賞を受賞している。

『バリ山行』にグッときたところに伊丹市の図書館で松永K三蔵が講演会&サイン会をすると知り『カメオ』も読んでサイン会に挑んだ。『カメオ』もワタシ的には刺さる作品だった。

私は作家は作品が全てだと思っている派。作家自身がどんなにクズでも受け入れる…ってスタンスなので、どちらかと言うと「作家とお近づきになりたい」って気持ちは持っていない。作家を自分と同じ世界の人間として見てしまうと好き勝手感想を書けなくなりそう…ってとこもある。

それでもサイン会に行って作家の人となりを知ると作品の解像度が上がるような気がするのも事実だ。

松永K三蔵サイン会については日記を書いているので詳しくはコチラで。

新庄耕&早見和真

2025年は新庄耕と早見和真の作品を数冊読んだ。新庄耕についてはネットフリックス配信のドラマ『地面師』が話題になっていて、私はドラマを見ない派だけど「原作があるなら読んでみようか」と読んでみたところ、面白くてシリーズを追いかけた。

『地面師』シリーズではハリソン山中という人非人な登場人物のイカれっぷりが素晴らしかった。2025年最高の悪役だったと思う。

そして早見和真は『店長がバカすぎて』シリーズの完結版『さらば!店長がバカすぎて』も面白かったし日曜劇場でドラマ化された『ザ・ロイヤルファミリー』も素晴らしかった。早見和真は池井戸潤の立ち位置に座りつつある気がする。池井戸潤と大きく違うのは、早見和真は題材を選ばない…ってこと。

早見和真は毎度色々な世界に突っ込んでいくものだと感心させられるけれど、ベースにあるのは「家族の物語」なのだろうなぁ~と感じるところがあり、来年度も追っていきたい。

圧倒的ナンバーワン

2025年に私が読んだ本の中で圧倒的ナンバーワンは村田沙耶香『世界99』だった。毎年「面白かった本って沢山あるし甲乙つけ難いよね」って思うのだけど、今年に限っては『世界99』がブッチギリで面白かった。

ただし『世界99』は「みなさん読んでくださ~い!」と大声でオススメできないタイプの作品ではある。「村田沙耶香の世界観が好きな人だけどうぞ」くらいのノリ。

村田沙耶香は初期の頃から追っていて、はじめて度肝を抜かれたのは『殺人出産』だった。『殺人出産』では「10人子どもを産んだら1人殺してもOK」などと言うイカれた世界の物語なのだけど『世界99』は村田沙耶香のイカれた世界観を煮詰めて作った煮凝りのような世界だった。気になる人は本を読んで戴きたい。とにかくイカれてやがる(褒め言葉)

『世界99』の世界を構築したことが凄いと思ったし、ここまで好き勝手書き切れる筆力に圧倒された。出来ることなら映像化して欲しい。めちゃくちゃ気持ち悪い作品が出来ること請け合い。

気持ち悪い作品だけど何度も作品を読み返しているし、世界について考え続けている。答えなんて出ないのだけど。

来年以降の読書

そんなこんなで今年も良い読書が出来た。読んだ本のすべてが面白かった訳じゃない。途中でぶん投げたくなるような作品もあったし、題名を見てもイマイチ記憶がおぼろげになっている作品もある。

そんな中「この作品は良かった!」「何度も読みたい!」と思える作品に出会えたことは幸せだと思っている。

来年も良い読書が出来るといいな…ってことで、今年の読書総括を締めさせて戴く。

読んだ本の年度別リスト(読書総括)こちら
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