当サイトでは雑多に本の感想を書き散らしていますが、私は「活字ならなんでもバッチコイ!」と言うタイプではありません。
純文学系の作品が多いのですが、中でも「推し作家」がいて、一度好きになった作家さんは徹底的に推していくスタイルです。
中山可穂の本の感想まとめ
中山可穂は一時期、身も心も持っていかれるレベルでハマっていました。中山可穂ガイドとしてお役に立てれば幸いです。
中山可穂は女性同士の愛を描いた恋愛小説が多いのですが、最近はすっかり宝塚作家って感じになっています。
死ぬまでにもう1度、中山可穂の描く胸のちぎれるような恋愛小説が読みたいものです。
ガッツリと恋愛小説
中山可穂と言えばなんと言っても恋愛小説。愛、それは命。愛こそが全て。
「それ、人としてアウト!」としか思えないような酷い人が出てくるのが特徴。しかし、そこが良い。
ゼロ・アワー
目一杯ガッカリした1冊。殺し屋と少女の物語で「どうしちゃったの中山可穂?」とビックリしてしまいましたが、まあ…これはこれで。
愛の国
中山可穂が書いた作品の中で最も愛されていた王寺ミチル。
王寺ミチルシリーズの完結編。
個人的には1冊目の『猫背の王子』が至高だと思っています。
白い薔薇の縁まで
題名からして耽美臭がぷんぷん。
中山可穂の恋愛小説の中ではマイ・ベスト5に入る1冊。
花伽藍
しっとりした話が多めの短編集。
個人的には愛を成就させた老女を描いた『燦雨』が好き
悲歌(エレジー)
中山可穂と言うと「女同士の愛」って感じだけど、異性愛多めの短編集。
悪くはないですが「正直どうなの?」と思わなくもない。
サイゴン・タンゴ・カフェ
タンゴに魅入られた女の物語。
中山可穂がタンゴ好きなのは中山可穂ファンなら言わずと知れたお約束。
タンゴ愛にあふれる1冊。恋愛より芸術要素が濃いので『猫背の王子』が好きな人ならハマるかも。
感情教育
中山可穂の出世作。
物凄く暑苦しく、うっとおしく、女同士の愛を書き上げた熱量の高い作品。
私はわりと好き。かなり好き。
ケッヘル
中山可穂のファンだけど「無いわぁ~。これはアカンわぁ~」と思った作品。
ミステリーにチャレンジするも完全に失敗していると思ったのは私だけなのか?
深爪
中山可穂の短編集の中では1番好きな1冊。
この頃の中山可穂は作家として脂がノリノリで最高。
弱法師
耽美色の強い短編集。同性愛だけでなく異性愛もあり。
『弱法師』は能の題材から。
猫背の王子
私が中山可穂にハマるキッカケになった作品。
王寺ミチル三部作の1冊目。
改めて読むと青臭い感じがするのは否定出来ませんが、熱い1冊。
サグラダ・ファミリア
中山可穂は「恋」に焦点を当てた作品が多いのだけど、この作品は「愛」とか「家族」がテーマ。
女同士のカップルが新しい家族を作っていく。
マラケシュ心中
女同士の恋の逃避行。ドラマチック・ロマンチックが極まった1冊。
冷静に考えると「人としてどうなの?」な事をするのが中山可穂の恋愛。
イッキ読み不可避の名作。
ジゴロ
ジゴロと言っても主人公はもちろん女性。新宿二丁目でギターを奏でるストリート・ミュージシャンが主人公の連作短編集。
主人公のカイは王子ミチルと同じ系譜の人間じゃないかな…と思ったり。
エッセイ
中山可穂は2冊ほどエッセイを出してします。
ファンにはオススメしたいけれど、エッセイとしての完成度は正直低め。
小説を書く猫
中山可穂が彼女自身の生活や恋愛について語った作品。
小説を書かない時期があった理由などが書かれていて、ファンブック的な1冊。
熱帯感傷紀行
読んでいるのですが、なぜか感想が書き漏れている作品。
中山可穂の初期エッセイなのでファンの方は是非。
内容自体はあまり期待しない方が吉。
宝塚三部作
中山可穂は作品を書かない期間があり「もう二度と書いてくれないのかな?」とファンを不安にさせるほど、長らく作品を出していませんでした。
満を持して発表したのがまさかの宝塚小説。
新規ファンの獲得に成功したのか「宝塚三部作」として続けて三作出しています。
男役
娘役
銀橋