羽田圭介

5時過ぎランチ 羽田圭介 実業之日本社

羽田圭介は『スクラップ・アンド・ビルド』で芥川賞を受賞してから、なにげにテレビの人気者になっている気がする。「若い」って事もあるだろうけれど、ストイックな感じが見ていてちょっと面白い。同じ芥川賞作家の西村賢太とは対局にいる人だな…といつも思...
畑野智美

消えない月 畑野智美 新潮社

初挑戦の作家さん。ジャンルはミステリ。ミステリは苦手なのだけど、この作品は殺人とか推理ではなく、ストーカーがテーマなので本格的なミステリが苦手な人でも楽しめると思う。被害者の視点と加害者の視点、両サイドからストーカーを浮き上がらせる手法で「...
春見朔子

そういう生き物 春見朔子 集英社

完全に表紙借り。表紙になっている土屋仁応の彫刻が好きなもので、ついフラフラと。この人の作品は本当に素敵。ちなみに表紙になっている作品は『青い人魚』と言うタイトルがついている。すばる文学賞受賞作。すばる文学賞らしい作品。 今回はネタバレ...
春口裕子

行方 春口裕子 双葉社

すっごく後味の悪い作品だった。この作品を読むまで知らなかったけれど、最近「イヤミス」と言う言葉があるらしい。後味が最悪で、読んだ後にイヤな気分になるミステリの事を指す言葉とのこと。有名どころだと湊かなえって感じだろうか。初挑戦の作家さんんの...
原田マハ

デトロイト美術館の奇跡 原田マハ 新潮社

作者は「美術館小説」と言うジャンルを確立したのではなかろうか? 作者は美術や美術館をテーマにした作品が多いのだけど、今回は題名からも分かるように安定の美術館ネタ。今回はデトロイトで起こった実際の出来事が下敷きになっている。デトロイト市が財政...
蓮實重彦

伯爵夫人 蓮實重彦 新潮社

三島由紀夫賞受賞作。受賞会見が話題になり「なんか面白そうかも」と思って読んでみた。題名からして私好み。豪華絢爛でエロティックな物語なのだろうと期待していたのだけど、激しくコレジャナイだった。 良い作品だとか、悪い作品だとか言う以前に、...
はあちゅう

とにかくウツなOLの人生を変える1ヶ月 はあちゅう 角川書店

若い女性の間で評判になっているようなので、昔若い女性だった私も読んでみることにした。「とにかくウツなOL」と言う設定が良い。私もOLだった頃はそうだったから。作者についてはこの本を読むまで全く知らなかったけれど、カリスマブロガーとのこと。意...
原田マハ

暗幕のゲルニカ 原田マハ 新潮社

絵画をテーマにした絵画ミステリって、すっかり作者の十八番になってしまった気がする。今まで作者の来歴なんて気にした事がなかったのだけど、小説家として活躍されるまでは美術館で働いていたとのこと。美術館のキュレーターの仕事について詳細に書けるのは...
長谷川康夫

つかこうへい正伝 長谷川康夫 新潮社

恥ずかしながら私がこの本を読んで1番驚いたことは「つかこうへいって、死んじゃってたの?」って事。きっとニュースなんかで見聞きしていたと思うけれど、右から左へ流してしまったのだと思う。これは私だけかも知れないけれど、強烈な作品を残した作家さん...
羽田圭介

スクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介 文藝春秋

第153回芥川賞受賞作。ピース又吉の『火花』と共に受賞して何かと話題になった作品。早速図書館に予約して、やっと順番がまわってきた。「なるほどなぁ」と思う作品ではあったのだけど、作者の作品は初めて読んだ『メタモルフォシス』の印象が強くて、私の...
パール・バック

大地(4) パール・バック 新潮文庫

王(ワン)家の物語4冊目。この巻は初代主人公、王龍の孫世代。前巻に続き、王虎の息子である王淵目線で話が進んでいく。現代に近づいているだけに、これまでの巻よりも理解しやすいし、登場人物達の気持ちに沿っていきやすい。長い物語のまとめということも...
パール・バック

大地(3) パール・バック 新潮文庫

王(ワン)家の物語3冊目。この巻は私が最も苦手なパートだ。メイン主人公は王龍の三人の息子のうち、軍人になった三男の王虎。生真面目な武将で、荒々しかったり残虐だったりする反面、女性関係はからっきし苦手。愛すべきキャラクターではあるのだけれど、...
パール・バック

大地(2) パール・バック 新潮文庫

王(ワン)家の物語2冊目。初代主人公、王龍の三人の息子達の物語。大地と共に生きた王龍とは対照的に、息子達はそれぞれ違う職業に就いた。1人はインテリ系地主。1人は抜け目の無い商人に。1人は軍人に。 私はこの巻を密かに「『大地』における『...
パール・バック

大地(1) パール・バック 新潮文庫

日本語で書かれた作品と翻訳物を較べると、正直なところ翻訳物は少し苦手だったりする。言葉の言い回しがピンとこなかったり、あるいはその国の風俗や常識を知らなかったりすると、作品を味わい尽くすのが難しいからだ。この作品は苦手な翻訳物の中で、いっと...
坂東眞砂子

血と聖 坂東眞砂子 角川書店

物語の舞台はルネサンス期のイタリア。裕福な家の我がまま娘と若き修道士の恋だの、奇跡の力を持つ囚われの修道士だの、面白そうなエピソードが山盛りの物語で、実際のところ面白かった。修道士との恋…なんていうと、プラトニックを想像しがちだけれど、女の...
坂東眞砂子

神祭 坂東眞砂子 岩波書店

四国を舞台にしたホラー小説を集めた短編集。作者お得意の題材ともいえる「村」だの「伝承」だの「祭り」だのが盛り沢山になっていて「面白いけど、ちょっと怖い」感覚を存分に味わうことがてきた。 何年も前に『死国』を初めて読んだ時は四国の方言に...
原田マハ

楽園のカンヴァス 原田マハ 新潮社

面白くて一気読みしてしまった。発売当時、流行っていたのは知っていたけれど、どうして読まなかったのか不思議に思うほど。絵画をめぐるミステリー仕立ての作品で、物凄く手が込んでいて素晴らしい。よく、あんな話を思いついたものだと感心した。 1...
原田マハ

ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言 原田マハ NHK出版

特に前知識無しで手にとったのだけど思いがけず面白かった。ジョルジュ・サンド好き、あるいはタピスリー『貴婦人と一角獣』が好きな人なら面白く読めるとと思う。小説としてしよりもファンブックとして読むのがオススメ。 ジョルジュ・サンドと『貴婦...
林真理子

下流の宴 林真理子 文春文庫

数年前に流行った作品をいまさらながら読んでみた。当時、流行ったのも理解出来るなぁ……と言う面白さではあった。 中流階級を意識している専業主婦とか、ネットゲームで知り合った女性と結婚しようとするフリーターの長男とか、合コンで金持ちの男性...
林真理子

野ばら 林真理子 文春文庫

宝塚の女優さんと、雑誌記者の女2人の恋の話。歌舞伎役者だの、銀行マンだのが出てきて、お話自体は華やかだったのだけど、読後に残ったのは「林真理子は老いたのだなぁ」という印象だけだった。作者は、もう、この路線を書くには年を取りすぎたのだと思う。...