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奇跡 林真理子 講談社

前回、Audibleで聞いた『李王家の縁談』が良かったのと、巷で絶賛している作家さんが多かったことから手に取ってみた。

私は不倫物が苦手なのだけど「不倫ではなく純愛」みたいな書かれ方をしていたので「読まず嫌いもアレだし読んでみるか…」と思ったのだけど、完全に不倫物だった。

今回、けっこう文句ばかり書くので林真理子が大好きな方は遠慮した方が良いかも。正直行って『奇跡』は林真理子が今まで出版した作品の中では群を抜いて度作だと思う。

「もしかしたらゴーストライターが書いて名義貸ししたのかも知れない…」と思ってしまったほど酷い作品だった。

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奇跡

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ザックリとこんな内容
  • 林真理子38年ぶりの書き下ろし作品。
  • 梨園の妻と写真家との道ならぬ恋を描いた作品。
  • 林真理子は主人公の博子とママ友で作品を書いて欲しいと依頼されたとのこと。

感想

『奇跡』は実在のモデルがいるのだけれど「それって誰やねん?」とまず気になるとお思うので、モデルについての解説から。

  • 主人公 → 田原博子
  • 不倫相手 → 田原桂一(写真家)
  • 夫 → 片岡孝太郎(歌舞伎役者)
  • 息子 → 片岡千之助(歌舞伎役者)
  • 舅 → 片岡仁左衛門(歌舞伎役者)

作者の林真理子は田原博子と幼稚園のママ友だったらしく、そのことがキッカケで「自分達のことを小説に書いて欲しい」と依頼されたとのこと。

『奇跡』を読んだ後で調べてみたのだけど、主人公の田原博子は女優さんのように美しい女性で不倫相手の田原桂一もなかなかのイケメン紳士だった。

……でも、普通に不倫物だった。「奇跡の物語」とか「純愛」とか「高潔な愛」と表現されてはいたものの、ありがちな不倫物って感じ。確かにセレブ同志の不倫なのでやること成すこと華やかで輝いていてはいたけれど。

とりあえず。不倫の賛否については一旦、横に置くことにして。

林真理子はこの作品で一体何が描きたかったのだろうか? 一応小説と言うことになっているけれど、ルポルタージュ色が強く、中途半端に林真理子の視点が入るし主人公の語りが入っていくる。

最初にも書いたけど「これ、本当に林真理子が書いたの?」と疑問に思ってしまった。本当に林真理子が書いたとしたら、どこか具合が悪いとしか思えない。

林真理子は私にとって好きでも嫌いでもない作家さんではあるけれど、小説家としての人生も終盤戦に差し掛かった時に、これは残念過ぎる。林真理子はよほどお金に困っているのだろうか?

ここまで面白くなくて、読後感の悪い作品も珍しい。こんなレベルの作品が林真理子の名義で出版された事自体が奇跡じゃないかと思えてくる。とにかく残念な1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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