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舟を編む 三浦しをん 光文社文庫

私は三浦しをんの事を誤解していたのかも知れない。

売れっ子作家であることも承知しているし、実力のある作家さんなのも気づいていた。

しかし最初に読んだ『月魚』があまりにもBL小説(ボーイズ・ラブ小説)臭くて辟易してしまってからは「腐女子出身の小器用な作家」くらいにしか思っていなかったのだ。

『舟を編む』が本屋大賞を取った時も「どうせ口当たりの良い作品なんでしょうなぁ」と毛嫌いして読もうとは思わなかったのだけど、今は「毛嫌いして正直スマンカッタ」と言う気持ちで一杯だ。心熱くなる面白い作品だった。

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舟を編む

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出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。

新しい辞書『大渡海』の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。

そして馬締がついに出会った運命の女性。

不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作!

アマゾンより引用

感想

辞書編集者が主人公だと言う事は知っていたけれど、主人公、馬締(まじめ)のキャラが濃い!

主人公は「言葉」に対して並々ならぬ情熱を持っている…と言うよりも、もはや変態の域って感じ。辞書を作るために産まれてきたような男で、彼の周囲には「辞書と言葉を愛する人」と「馬締の情熱にほだされた人」が集まっていた。

ものすごくアカデミックな感じの作品なのだけど、ノリはむしろ体育会系。「クラス一丸となって体育祭を盛り上げようぜ~」みたいな感じだった。

いい年した大人が一つのことに大真面目に取り組む姿ってのは実に清々しい。私も馬締の情熱に振り回されながら『大渡海』の完成を願いながらページを繰った。

『大渡海』と名付けられた辞書が世にでるまでの経緯が描かれていて、主人公の馬締は13年間辞書に全てを捧げている。

馬締は13年の間には恋もしているし、結婚もしている。

馬締と言う人間を面白おかしく描くのかな…と思いきや、馬締の恋や結婚はサラッっと描かれているだけで物語のベースはあくまでも「辞書を作る」ことに終止しているところが素晴らしいと思った。

この作品は人間ドラマと言うよりも、辞書ドラマなのだと思う。

私は本が大好きだし、辞書をひくのも好きだけど、馬締ほど辞書について深く考えた事は1度もないし、辞書がどうやって作られるかなんて事も考えた事がない。

辞書が出来るにはとてつもない労力と時間が必要だって事を知っただけでも収穫だった。

凄く面白かったのだけど、登場人物は良い人ばかりで「そんな訳ねぇだろ」と突っ込まれたら「はい、そうですね」としか言えないほどのご都合展開である事は否定出来ない。

主人公の馬締をだけでなく、登場人物全員が漫画ちっくで良い人揃い。

いささかラノベっぽいところは気にしないで読める人なら良いけれど、作品のノリにハマれなければ「漫画っぽくて面白くない作品」だと思う。

私は三浦しをんの事を毛嫌いしていたけれど今後は考えを改めようと思う。実に満足出来る1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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