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どろにやいと 戌井昭人 講談社

題名の『どろにやいと』とは「泥に灸」ということわざの事で、意味は「馬の耳に念仏」と同じとのこと。

元・プロボクサーの男が父親の後を継いで「灸売り」としてお灸の行商をする物語。

戌井昭人は「どことなく憎めない駄目な男」を書かせたら天下一品だと思う。

西村賢太檀一雄が描く駄目な男はやたらアグレッシブな感じがするけれど、戌井昭人の描く駄目な男は地味で控えめな感じが新しい。

ふわふわとしていて、とらえどころが無く、そうかと言って社会からははみ出している……と言う印象。

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どろにやいと

亡き父の後を継ぎ、万病に効くお灸「天祐子霊草麻王」を行商する「わたし」は、父の残した顧客名簿を頼りに日本海沿いの村を訪れる。土地の老人達、雑貨店のホットパンツの女、修験道者姿の謎の男……。人里離れた村で出会う人々は一癖も二癖もありそうな人たちばかり。やがて、帰りのバスに乗り遅れた「わたし」は、この村で一泊することになるのだが……。

アマゾンより引用

感想

「今どきお灸の行商なんて、小説だと言っても無理がある設定だなぁ」と思って読み始めたのだけど、いざ読んでみると違和感は無くて、むしろ物語の中に引き込まれてしまった。

男が淡々と行商をしていくのだけど、行く先々で会う人達も、どことなく人を食ったような感じで魅力的だった。

古き良き日本の田舎。

作品の中には昭和生まれの人なら「そう言えば田舎のおばあちゃんちって、こんな感じだった」と懐かしくなるような光景が広がっていて、懐かしい気持ちになってしまった。

決して派手さはないけれど、しみじみと良い作品だと思う。

戌井昭人の作品を読むのは2冊目だけど、なんだか飄々としていて良い感じ。

芥川賞選考の常連さんって事だけど、いつか受賞するといいなぁ……なんて事を思った。

新作が出たら、是非読みたいと思う。

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白い木蓮の花の下で
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