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対話篇 金城一紀 講談社

世間で絶賛されている作品を「面白くなかった」と書くのって、とても気がひける。

ホラー・ミステリ・エンターテイメントの類ならまだ「いやぁ。ツボが違っちゃってさぁ」などと笑って書けるのだが内面を描いていたりして「心に響いた」なんて絶賛をされている作品を「いや、ちっとも」って書くのって、自分が人非人のような気がして心苦しいのだ。

だが、あえて書こう。この作品は、ちっとも面白くなかったと。

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対話篇

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本当に愛する人ができたら、絶対にその人の手を離してはいけない。なぜなら、離したとたんに誰よりも遠くへと行ってしまうから――。

最初で最後の運命の恋、片思いの残酷な結末、薄れてゆく愛しい人の記憶。愛する者を失い、孤独に沈む者たちが語る切なくも希望に満ちたストーリーたち。

真摯な対話を通して見出されてゆく真実の言葉の数々を描いた傑作中編集。

アマゾンより引用

感想

「死と恋」をテーマにした作品が3つばかり収められていた。上手に書けているとは思ったが、どれもこれも薄っぺらいように思えてしまった。

大切な人を失う慟哭や、理不尽な力によって突然未来を引きちぎられることの憤りというようなものが、これっぽっちも感じられなかったのだ。

シュチュエーションに酔いしれて書いたんだろうなぁ……などと冷ややかな目でもって読んでしまった。

「死と恋」をテーマに書けば人を感動させられると思ったら大きな間違いだぜ……と思わず呟く私であった。

シュチュエーションは美しい。それは認める。だが、それだけだ。

金城一紀のエンターテナーとしての実力は素晴らしいと思うが、深みが感じられなかったのだ。

GO』で感じたのは「社会」に対する憤りや、いかに生きるかという問題だったが、それはあくまでも対外的な問題であって、内面的なものではなかった。

もしかしたら金城一紀は内へ向かっていく作家さんではなくて、外へ向かっていくタイプの人ではあるまいか。それとも「哀しみ」を書くには若すぎるのだろうか?

もっとも、世間的に絶賛している人が多いってことを考えてみるだに、ちゃんと書けているのかも……と思ったりもする。作品よりも読み手に問題があったのかも知れない……と。

なんとなく「読書の限界」を感じさせられた。

小説なんて、しょせんは作り物なのだ。どこまでいっても人間の持つ深みには追いついていかないのだ……なんて。だけど読むのは、やめられないのだなぁ。「素晴らしい1冊」と出会うことだってある訳だし。

とりあえず金城一紀の作品は、もう1冊くらい読んでみたい。

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白い木蓮の花の下で
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