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ヌルイコイ 井上荒野 光文社

またしても題名に惚れて手にとってしまった作品である。

ヌルイコイ……いいじゃないの。もしかしたら私の同志が登場する小説?

などと期待に胸を膨らませてしまったのだ。私は、どうしようもない恋愛淡白質で30年も生きてきて「熱い恋」というものを知らない。

いつだってヌルイ恋。

イタリアだのスペインだのに生まれなくて良かったなぁ~と、シミジミ思うほどに「熱い恋」を知らないので「ヌルイコイ」という題名にビビッときてしまったのだ。

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ヌルイコイ

夫とのすれ違いの生活。妻子ある、冷たい先輩童話作家との不倫。

マンションの給湯設備が壊れ、なつ恵は、銭湯に通うようになる。そこで出会う謎めいた青年「鳩」。やがて、なつ恵は死に至る病を告げられ、ますます「鳩」に思い焦がれていく。

いわくあり気な老女たちが、ざわざわしはじめる。気怠い愛と不安が漂う日常を、繊細に切なくリアルに描く恋愛小説の傑作。

アマゾンより引用

感想

しかし期待というのは裏切られるためにある……かはどうかは謎だけど、この作品は受け付けられなかった。

「ヌルイコイ」と言うよりも、むしろ「ダルイコイ」という印象。

なんか違う……そして、作品に出てくる登場人物達を1人も好きになれなかったのだ。登場人部を好きになれない……ってのはよくあることだが「1人も好きになれない」ってのも珍しい。

主人公の女性は売れない童話作家だった。童話作家というよりも、むしろ主婦。

夫はいるが子供はいない。子供はいないが、愛人がいる。

そして、愛人以外に「ヌルイコイ」をする男性が登場することで物語が展開してゆくのだが、なんだか「勝手にやっとけば?」と思ってしまうほどに、身勝手な登場人物達と、身勝手なストーリーにウンザリしてしまった。

この作品に登場する人物達は、すべからく「友達にしたくない」タイプである。

どうしようもないほど悪人という訳でもないのだが「自己中心的」ってのは、こういうことを言うんだろうなぁ……と思ったりして。

自分本位の人は嫌いではない。自分の欲するところを自覚している人ってのは、それが合っていようが間違っていようが、潔い感じがする。

私は今まで「自分本位」と「自己中心的」ってのは同じだと思っていたが、微妙に違うのかも知れないなぁ……って思ったりした。

登場人物も、ストーリーも、笑っちゃうほど視野が狭いのだ。

 

ひどくミミッチイものを読んだなぁ……という印象。なんとなく作品の言いたいことは分からないではないのだが、どうせならズバッと確信を突いて欲しいように思う。

この作風なら、いっそ、もっと「感じの悪い小説」を書いた方が面白いのではないだろうか。中途半端に、まとめ上げている印象を受けた。

正直なところ、これっぽっちも良いとは思えなかったのだが、作者は井上光晴の娘さんなのだそうな。

そして父親の評伝を出しているそうなので、それはちょっと読んでみたいと思う。

井上光晴が、どんな人だったのか……ってところは、かなり興味がある。

それにしても、こんなにイマイチな本を読んだのは久しぶりだ。ちょっと口直しに手堅く面白そうな作品を読みたいと思った。

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白い木蓮の花の下で
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