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子どもの手を離す時。

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家族で『二月の勝者』と言う中学受験をテーマにした漫画にハマっているのだけど、先日発売された最新巻(11巻)は自分と重なる部分が多くてガチ泣きしてしまった。

ザザーッと説明するとこんな感じ。

『二月の勝者』は中学受験を志す親子と塾講師の物語。今回グッときたのは不登校で保健室登校を続けている「まるみ」という女の子に関するエピソード。

まるみは中学受験塾で心から信頼できる友達が出来た事により「友達と同じ中学に行く」と自分の成績よりも格上の中学を目指して勉強を続けていたのだけど、不登校であることから調査書(内申書的なもの)の評価が悪かったため、母親は志望校を下げることを考えはじめる。

しかし主人公の塾講師黒木は志望校を変えずに進んでいくことを提案。「娘に失敗させたくない」と考える母親と真っ向から対立する中、黒木の言った言葉が心に刺さった。

この先、一体いつで、まるみさんの足下の小石をどけていくおつもりですか?

人生で1度もつまずかずに生きられる人はいないし、親はずっと子どもを見守っていくわけにはいかない。いつかは子どもの手を離して、子どもを1人で歩かせなければなならい訳だけど、これって親にとっては難しい課題だ。

結局、まるみは「友達と一緒に憧れの中学に行きたい」と言う一心で、泣きながら吐きながら、教室に入る。母親は娘がひとりで歩けるようになっていたことを知り、彼女の希望を応援していくと決める。

「子どもの手を離す」って意外と難しい。

私自身、娘が電車に乗って体操教室だのミュージカル教室に1人で通わせることには抵抗があった。だけど体操教室にしてもミュージカル教室にしても昼間から夕方の話だったので、どうにか自分を納得させることができた。

だけど今回、娘が電車に乗って通塾することになった時は「本当にこれで良いんだろうか?」と言う迷いがあった。時間的にも大変になるし、夜遅くに中学生の女の子1人で電車に乗せるはいかがなものか…って気持ちもあった。

「そこまでして塾に行かなくてもいいんじゃない?」と言われたら「そうですね」としか言えない状況。

でも実際に滑り出してみると、どうって事はなかった。

娘は難易度の上がった問題と宿題の多さにヒーヒー言っているけれど、それでも「楽しい」と充実している。娘には「しんどくて、ついていくのが無理ならクラスを下げることもできるし、辞めることもできる」と言ってあるけれど、少年ジャンプの魂を持つ娘にそんな選択肢はないみたいだ。

もう、娘のの足下の小石をどけていく作業はしちゃいけないんだなぁ。

『二月の勝者』の黒木はこう言っている。

「待つ」ことのエキスパートたれ。

何もせず、ただひたすら子の成長を待ち、見守っていくのはなかなか難しい事だけど、私も「待つ」ことのエキスパートととして娘を信じて見守りつつ、娘が本当に困って頼ってきた時に助けられる親でいるよう心掛けたい。

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