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池袋シネマ青春譜 森達也 柏書房

読者を選ぶ本だと思う。小説なのだが、ぜんぜん万人向けではない。映画だの、芝居だのに興味のない人には読んでられないんじゃないかと思う。

もっとも自分の知らない世界がテーマになっている物の方が、かえって新鮮で面白いこともある訳だが、ストーリーを追う読み物としは、まったくもってなってない。

読了後に調べてみて分かったのだが、作者の森達也は映画監督さんらしい。独立した1冊の読み物として読むよりも、むしろ森達也の自伝としてファンの人が読むべきものだと思う。

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池袋シネマ青春譜

大学四年。季節は冬から春。卒業まであと一ヶ月。

立教大学に通う克己は、それでもあいかわらず映画と芝居と麻雀に明け暮れる日々だ。こんなんで愛する梨恵子と幸せな家庭は築けるのか?

一応は悩みつつも深入りしていく克己…。声高に語られてこなかった時代の誰にでもあったかもしれない青春を叙情豊かに描く、ドキュメンタリー・タッチの新感覚小説。あの人、この人続々登場です。

アマゾンより引用

感想

『フォレスト・ガンプ』と言う映画に使われた手法とまったく同じ形式だった。「あのときの、あの人は、あの有名な○○である」という話が延々と続いていく。

それはそれで悪くないのだが『フォレスト・ガンプ』に登場した人々は世界的に、あるいは歴史的に有名なものばかり。

しかしこの作品の場合は日本の芸能界の人々限定なので、時代が変われば「それって、誰?」ってなことになっているのではないかと危惧せずにはいられない。

小説としてはあまり評価できないが、私自身は芝居好きで映画好きなので面白く感じる部分は多かった。

作者の森達也とは世代は違うが、つかこうへいの舞台を観て、とてつもない衝撃を受けたという話は「そうそう。吃驚したよね」と肩でも組みたい気持ちだった。

私自身は映画や芝居が大好きだけど、享楽する側でしかないので「作っている」人々には、単純に尊敬してしまう。

全体的にイマイチだったが、1つだけ共感したのは「子供の頃、自分は大人らしい大人になっていると思っていたのに、いざその年齢になってみると、あの頃とまったく変わっていない」というエピソード。

これは痛いほど分かる。私もまったく同じ思いを持っているから。

もっと立派に成長しているはずだったのに、どこで道を違えたものだか。少なくともガツガツ本を読んで、ああだ、こうだとイチャモンを付けるような人間になる予定ではなかった。ま。それは、それで悪くないのだけど。

良いにつけ、悪いにつけ、1冊の本として出版するのなら、もう少し個性や主張が欲しいと思う作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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