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キキ・ホリック 森晶麿 KADOKAWA

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『キキ・ホリック』と言う題名に惹かれて手に取った。

私は「キキ」と言うと、角野栄子『魔女の宅急便』を思い出してしまう世代。なのでキキと言う名前に対してちょっとした特別感を持っている。

「魅力的な少女の周辺で起こる事件なのかな?」と予想したのだけど、事件と言えば事件だし、同性愛をテーマにした百合小説とも言えるし、エログロ系のホラー小説とも言えるしで、感想を書くのが非常に難しい。

たぶんミステリのくくりに入る作品だと思うので、ネタバレ無しで書くけれど、今回はものすごく曖昧な感想になってしまうと思う。

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キキ・ホリック

ザックリとこんな内容
  • 女子校の校庭の一角を占める『プラントハウス』を管理していた蘇芳キキと若宮波留花が事件に巻き込まれてゆくミステリ。
  • 若宮波留花は学校ではいじめに遭い、家では虐待を受けていたが、キキと出会ったことで生活が一変する。
  • 波留花はキキに惹かれていくが、キキの妹・カラと出会い、キキの周辺で起こった事件について聞かされる。
  • そして校内で殺人事件が起こってしまう。

感想

最後まで読んでみて思ったのは『キキ・ホリック』は純文学でもミステリでもなく、ラノベ枠なんだな…ってこと。一般的な小説と同じように感想を書くのが非常に難しい。

『キキ・ホリック』は「萌え」を重視して書かれた作品なのだと思う。

純文学だの、ミステリだの、ホラーだのと言った枠組みにはめようとしても、どこにもはまらない。ミステリにしては雑だし、ホラーと言えるほど怖くもない。恋愛小説としても説得力が弱い。

……とは言うものの、全く面白くなかったか…と言うと、そうとも言えないのだ。

とにかく続きを読ませるための引きが強い。

ミステリを沢山読み込んでいる人は釣られないと思うのだけど、私の場合はミステリ慣れしていないので「で。続きはどうなるの?」「それって、どういう事?」って感じで、サクサクと読みすすめてしまった。

ただ残念なことに肝心の物語が好みではなかったし、展開もオチも納得出来なかった。

設定と雰囲気だけは良かったのだけど!

  • 私立の女子校
  • 秘密めいた植物園(プラントハウス)
  • ミステリアスな完璧少女
  • 少女同士の情交
  • 閉鎖空間で起こる殺人事件

……要するにラノベなのだと思う。

ラノベを楽しもうと思うなら、細かいことをあーだこーだ突っ込むのではなく、雰囲気とノリと萌えを楽しむことがポイントになってくる。残念だけど私には無理だった。

いっそホラーなら楽しめたのだと思うのだけど、全方向に中途半端な感じで入り込むことが出来なかったのだ。

一気読みしたものの、イマイチ楽しめない作品だった。

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