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津軽百年食堂 森沢明夫 小学館

明治時代に弘前で開業した食堂にまつわる物語だった。

食堂の開業者と、そのひ孫がダブル主人公になっていて、2つの恋が清々しく描かれた良作だと思う。表紙のイラストもとても良い。

森沢明夫は初挑戦の作家さんだけど、予想外に楽しませてもらった。

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津軽百年食堂

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ふるさと「弘前」を離れ、孤独な都会の底に沈みように暮らしていた陽一と七海。

ふたりは運命に導かれるように出逢い、惹かれ合うが、やがて故郷の空へとそれぞれの切なる思いを募らせていく。

一方、明治時代の津軽でひっそりと育まれた賢治とトヨの清らかな愛は、いつしか遠い未来に向けた無垢なる「憶い」へと昇華されていき……。

桜の花びら舞う津軽の地で、百年の刻を超え、営々と受け継がれていく<心>が咲かせた、美しい奇跡と感動の人間物語。

アマゾンより引用

感想

明治時代の話と現代の話が交互に入るのだけど、私は現代の主人公よりも明治時代の主人公の話の方が心にグッっときた。

時代が時代だから「恋」に対する概念が違うということを差し引いても「純愛」っぷりに胸が熱くなってしまった。

明治時代の主人公は生まれつき足の指が足りなくて、コンプレックスを持っていたりするのだけれど苦労と努力の末、自分の食堂を開く。

そして仕事と並行して進んでいくのが主人公の恋。こんな恋物語、絶滅しちゃったかと思っていた。

主人公もヒロインも清純過ぎるほど清純で、読んでいてもどかしかったりもしたけれど、心から「おめでとう」と思えた。

一方、現代の主人公の物語も悪くは無かった。ダブル主人公とは言うものの作品としての主人公は現代の主人公だと思う。

故郷である弘前を離れ、東京でどうにも上手くいかない生活を送っている若者と、同じく弘前を離れて暮らす写真家志望の娘の恋物語。

2人とも純朴で、とても気持ちの良い若者だった。恋愛自体も「かけひき」とか、そういう手練手管が物を言う話ではなく互いの心の変遷がキッチリ抑えられていてとても好感が持てた。

ただ、あえて言わせてもらうなら、現代の主人公カップルは一応ハッピーエンドとして終わっているのだけれど、大人目線で読ませてもらうと、どうしても2人が幸せになれるとは思えなかった。

「この2人はなんだかんだ言って共に歩むのは難しいよねぇ」と。

ものすごく都合良く色々なこどが片付いてしまっていたけれど、現実の生活は夢物語とは違うのだ。

とても気持ちの良い青春小説だと思ったけれど、ラストの締め方が甘過ぎたのが勿体ないように思った。

でも、森沢明夫の他の作品は機会があれば読んでみたいと思った。

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白い木蓮の花の下で
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