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寿司とマヨネーズ ある愛の記録 水月マヨ バジリコ

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M嬢の作者がWEB日記で書いた作品をまとめた1冊。

面白くて土曜、日曜でいっき読みしてしまった。日記文学としても上質の類だと思う。これほど衝撃的な日記を読んだのは『二十歳の原点』以来のことだ。

リアルタイムでWEB日記を読んでいたとしても、目一杯ハマっていただろうと思う。

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寿司とマヨネーズ ある愛の記録

あいにく私はSMプレイは未経験だし、M気質を持ち合わせていない。

しかも恋愛にハマりにくい淡白質な体質だ。が、しかし魂を削るようにして書かれた作品に反応するくらいの感受性は持ち合わせているのだ。

作者が主人として従い、愛した「寿司氏」への恋愛感情が心に痛かった。それと同時に、ここまで恋愛にハマれる人を羨ましくも思った。

SMの記録としても興味深いし、1人の女の恋愛日記としても面白い。

「愛の本質って、なんなんだろう?」と考えさせられた。その気持ちは相手を想うがゆうに存在するのか、それとも結局は自分自身を想うがゆえのものなのか。

この作品を読んでいると、その辺のことが、よく分からなくなってくる。副題になっている「ある愛の記録」というのは、作品の内容を語りつくしていると思う。

WEB日記ならではの不安定さも良かったと思う。

最初から1つの作品にしようと書かれていないだけあって、全体的に読むとかなりムラがあるのだが、次々と追いかけてしまうだけの魅力はあると思う。

長い長い夢をみていたような不思議な読後感だ。いまは頭がクラクラしているのだけれど、落ち着いてもう1度読み直してみようと思う。

図書館で借りた本なのだが、購入するべきだろうか悩みどころだ。

時間を忘れるほど夢中になる本に出合えることは本読みにとって、これ以上嬉しいことはない。文句なしに面白い1冊だった。

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