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キオスクのキリオ 東直子 筑摩書房

主人公は題名の通りキオスクで働くキリオ。いかにも冴えない中年男で、キリオの周囲で起こる出来事を連ねた短編連作集。

通勤や通学で電車(JR限定だけど)を利用した事のある人ならキオスクの持つ独特の空気を感じた事があると思う。

あの狭い空間にギッシリと商品が詰め込まれている不自然さや、どうしようもなく寒かったり暑かったり、あるいは草臥れていたりする時にキオスクで何か買ってホッっとした時の感じとか。

なんかこう……キオスクには特別な何かがあるように思う。

今はどこにでもコンビニがあるので、無ければ無くても困らないだろうけれど、もし無くなっちゃったら寂しいような。

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キオスクのキリオ

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とある郊外の駅のキオスクに勤めるキリオは関西弁の中年男。彼は訪れるさまざまな人と、「袖すり合うも多生の縁」を持ってしまう不思議な男だ。

本人にはその気が無いのに、結果としてはなぜか人生相談になり、妙に深い関わりを持つことになる。人徳か?脇が甘いのか?

文庫化にあたり、『大阪ハムレット』の森下裕美がキリオを描き下ろし。意味深なひと言をじわっと投げかけてくる。連作短篇集。

アマゾンより引用

感想

この作品は「すっごく面白い」とか「感動する」とか、そう言う類の物ではないのだけれど、すごく上手いと思った。

大人向けのファンタジーめいた作品が多くて、でも決してファンタジーとも言い切れない微妙なラインがなんとも。

もし、これがキオスクでなく他のお店が舞台だったら「こんな人いるわけないし」とか「この設定は無理あり過ぎでしょ?」と思ってしまったかも知れないのだけど、キオスクを舞台にした事で、それらが全て帳消しになっている気がする。

どちらかと言うと、感じの悪い話が多いような気がするのだけど、主人公がキリオであるがゆえに許せてしまう気がした。

キリオはパッっとしない駄目な男なのだけど、心根の優しい男で、色々な事を「まぁ、いいか」と思わせてくれる魅力があった。

ひと言で言うなら題名勝ちの作品だと思う。

題名ゆえの作品だと思うし、作品が題名に引きずられているようにも思う。

東直子の作品を読むのは初めてなのだけど、小説だけでなく短歌を書いている人なのだとか。

詩人や歌人の書く作品って、小説しか書かない作家さんとは違った感性があって面白い。機会があれば作者の他の作品も読んでみようと思う。

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白い木蓮の花の下で
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