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天空の犬 樋口明雄 徳間書店

『天空の犬』は南アルプスの山岳救助隊の物語。ヒロインが相棒の救助犬と共に着任したところから物語がはじまる。

山好き、犬好きの人なら楽しめるのではないかと思う。山岳小説とも、主人公の青春小説とも言える作品。

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天空の犬

アルプス山岳救助隊の夏実は救助犬メイとともに、北岳の警備派出所に着任した。

過酷な訓練と相次ぐ山岳事故、そして仕事への情熱と誇り。そんな苦楽を分かち合う仲間にも打ち明けられない深い心の疵が、今もなお越えられぬ岩壁のように夏実の前に立ちはだかっていた。

やがて立て続けに起こり始める不審な出来事。招かれざるひとりの登山者に迫る陰謀と危難を察知した夏実は、猛り狂う暴風雨の中、メイとともに命をかえりみず救助に向かった……。

アマゾンより引用

感想

主人公は東日本大震災で相棒の救助犬と共に救助活動をしていたのだけど、そこで受けた精神的なダメージを受けている。

また、主人公は「共感覚」という超能力的な特殊能力の持ち主。正直、色々と盛り過ぎな気がした。

山岳救助の話なのか、主人公が山と犬との力で癒されていく話なのか。その上、主人公を取り巻く登場人物達にも「これでもか」と言うほど、しっかりした設定があり、脇役を主人公にして小説が書けそうな勢いだった。

ドラマとか映画向きの作品だと思う。大人向きの漫画でも良いかも知れない。ビッグコミックあたりで漫画化したら流行りそう。

小説として読むと、どうしても印象が散漫になってしまうのだけど「お話」としては面白かった。

1つ1つのエピソードも良かったし、登場人物達も魅力的だった。読後も爽やかだし、物語の中で主人公達が成長しているのに好感が持てた。

個人的には主人公の「共感覚」の設定はいらなんかったんじゃないかと思う。この設定のおかげで、漫画っぽいと言うか、現実的から掛け離れた話になってしまっている。

人間の第六感的な力は、科学的に解明されつつもあるし、それを生かした犯罪捜査が行われている国もあるらしい。

それらの力を否定するつもりはないけれど、東日本大震災だの山岳救助だのと一緒にして描く必要はないように思う。

この作品に限った事ではないけれど、面白くない訳じゃないけどイマイチな作品って、テーマを盛り過ぎている事が多いような気がする。

それぞれの印象が散漫になってしまって、実に勿体ない。

読み易い文章だし、物語自体も面白いし、読後感も悪くない。それなのに、どこか物足りない実に残念な作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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