毎日、飽きもせず娘の体操教室の話ばかり書いているけれど、今日もやっぱり娘の体操教室の話。
娘が体操教室を辞めると言うことで、先日、体操教室の先生と「本当だったら、ちょっと話難いこと」を話をすることになった。
正直、娘が通っている体操教室の本部校の方針については、ちょっとした不信感があるのだけれど、日頃お世話になっている先生には心から感謝している。
「体操の先生」と一言で言っても、経営サイドにいる人と雇われ先生とでは立場が違う。
雇われている先生に志や希望があっても、なかなか実現出来ないのは、会社勤めのサラリーマンと同じみたいだ。
先生と話をしていて1番ビックリしたのは「2年間、僕なりに色々やってきましたけど、実はこの教室の設備ではロンダートとバク転を教えるのでギリギリなんです。これ以上のことはこの教室では教えられないんです」との告白だった。
ロンダート
体操競技の床、平均台、跳馬などで用いられる技の通称。側方倒立回転跳び1/4ひねり後向き。 コトバンクより引用バク転
後方転回(こうほうてんかい、back handspring)は体操競技の技、マット運動の技の一種。通称バック転(バックてん)またはバク転(バクてん)。正式名称は後方倒立回転跳び。腕の振りと地面の蹴りで、後方に勢いよく跳び、ブリッジから身体の反りと手による地面の突き放しを利用して回転する運動。これに対して前方に行う技として前方倒立回転跳び(前方転回)がある。 Wikipediaより引用
ロンダートとバク転は体操の技の基本中の基本。
娘は「カッコ良くバク転が出来るようになりたい」と体操をはじめたけれど、娘が2年間で教わったことはロンダートやバク転だけではなかった。
娘も私も新しい技を教えてもらえるのは当然のように思っていたけれど、実のところ先生はかなり頑張ってくれていたみたいだ。
体操教室にも色々あって「小さい子から選手まで育てる体操教室」もあれば「体育が苦手な子向けの体操教室」もあるし「競技としてではなくて楽しく身体を動かすための体操教室」もある。
娘は2年間、ガチで体操に取組んでいたけれど、娘が通っていた体操教室は新設された時点から「競技としての体操」は考えていなかったのだ。
……そうと知らずに突っ込んでしまったのは良かったのか悪かったのか?
この2年間、体操に突っ込んできた事に悔いはないけど「競技を前提とした教室じゃないなら、大会とか厳しい練習とかいらなかったんだけどな」と思ってしまった。
先生は内心、ジレンマを抱えていたらしく「教えるだけの僕達と経営サイドでは考え方が違いますからね」と言っていた。
経営サイドの考え方も分かる。体操教室はボランティアじゃないんだもの。お金が儲からないとやっていけないんだもの。
でもさ…ちょっと酷くない?
経営サイドは「大会に出よう」「メダル取ろう」「もっと上手くなろう」と散々、煽るだけ煽っておいて、実は最初から子どもを育てる気なんてなかったとか。
先生が本音で話してくれて、今まで疑問に思っていた事やモヤモヤしていた事が一気に解決した。
私もずっと不思議に思っていていたのだ。「このスペースだとギリギリじゃないの?もっと難しい技になったら出来ないんじゃないの?」って。
結局のところ、娘は体操と縁が無かったのだと思う。
体操を辞めることに関して親子で散々悩みまくったけれど、これが辞める頃合いだったのだと思う。
体操を辞める」「このまま続けていても未来がない」と言い出したのは娘だけれど、そもそも2年前に体操を習いはじめた時から未来なんて無かった。
先生と本音で話をしてドッと脱力してしまった。
「娘は体操を辞めて後悔するんじゃないだろうか?」「親として子どもがそこまで好きなことは諦めちゃ駄目だと背中を押してやるべきなんじゃなかろうか?」と思い悩んでいたけれど、スパッと吹っ切って次の道を進んでいけそうだ。
グッバイ体操。それでも私は体操を嫌いになったりしない。