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だれかのいとしいひと 角田光代 白泉社

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誰で本を選ぶ時のポイントをいくつか持っていると思う。

雑誌やネットで読んだ書評だったり、友人の薦めだったり、本の帯に惹かれたり様々な形で「本との出会い」があると思う。

私の場合は圧倒的に「題名に惹かれて」というパターンが多い。

この作品も「題名」にやられて手にとった。

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だれかのいとしいひと

転校生じゃないからという理由でふられた女子高生、元カレのアパートに忍び込むフリーライター、親友の恋人とひそかにつきあう病癖のある女の子、誕生日休暇を一人ハワイで過ごすハメになったOL…。

どこか不安定で仕事にも恋に対しても不器用な主人公たち。ちょっぴり不幸な男女の恋愛を描いた短篇小説集。

アマゾンより引用

感想

「だれかのいとしいひと」だなんて、なかなか洒落たフレーズだと思う。

「愛しているひと」でも「恋しいひと」でも「好きなひと」でもなく「いとしいひと」だ。

私は博愛主義者ではないが誰もが多かれ少なかれ「だれかのいとしいひと」だよなぁ……と思う。

「愛している」とか「恋しい」となると、誰もがそうだとは限らないかも知れないが。本の背表紙をひとめ見て題名惚れしたのは久しぶりだった。

題名に惹かれて手にとった作品というのは、アタリ・ハズレが激しい場合が多い。

とかくファンタジーや、ロマンチックなもの、恋愛ものになると趣向を凝らせた題名が多いだけにハズレ遭遇率が高くなりがちなのだが、この作品の場合はファンタジーや、ロマンチックではなかったのだが、まったくもって私には理解不能な作品だった。

おそらく「若い女性の心を描いた作品」なのだと思うのだが、どうにも、こうにも「なんじゃ、こりゃ?」という印象しか残らなかったのだ。

最初は「世代的にのめり込めない話なのかも」と思ったりもしたのだが「自分も通り過ぎてきた年代」の物語の場合は振り返るという作業でもって、ちゃんと読み込めると思うのだが私の感性と、この作者の書く世界には接点がなかったらしく心の琴線がピクリとも振動しなかった、めずらしい1冊となってしまった。

「上手いかも」と思うところもあったのだが、ダメなものはダメであるらしい。

あえてイマイチだった作品を記録に残すこともないかとは思ったのだが、題名惚れした作品だったので、感想のようなものなど。

私には合わなかったが、女性ファンが付きそうだなぁ……と思う1冊だった。

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