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不惑のスクラム 安藤祐介 角川書店

大人のための青春小説だった。

40代以上のおじさん達の草ラグビーチームの物語。死に場所を求めて河川敷にきた主人公がふとしたキッカケから草ラグビーチームに参加することになる。

ラグビーチームのメンバーは中高年のおじさんばかり。みなぞれぞりれに人生があって、その中でラグビーを楽しんでいる。

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不惑のスクラム

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生きる希望を失い、死に場所を求めて河川敷をさまよっていた丸川は、泥まみれになって楕円のボールを追う男たちと出会う。

40歳以上限定の「不惑ラグビー」に打ち込む彼らのおせっかいで、生き続ける道を選んだ丸川。

心を通わせていくなかでかつて背負った罪と向き合っていくが、過去をチームメイトに知られてしまう。仲間もそれぞれ事情を抱えていて…。

アマゾンより引用

感想

中高年の普通のおじさんが主人公の小説って、最近では珍しいので新鮮だった。

家族のため、会社のためと働く中高年の悲哀の分かる人には是非ともオススメしたい。私はスポーツが好きじゃないけれど「ラグビーもいいもんだな」と思ってしまった。

ラグビーに限ってことではないけれど、仕事以外に何か打ち込める趣味があるって素晴らしい。

私の娘は体操に打ち込んでいるのだけれど「そんなに頑張ったってオリンピックに行ける訳でもないし、体操選手になれる訳でもないのに」みたいな事を言う人がいて苦笑いすることがある。

これはスポーツに限らずどんな習い事でも趣味にも当てはまることなのだけど、人間はお金のためだけに何かをする訳じゃないのだ。

「好きだからラグビーをする」「好きだからサッカーをする」プロを目指すルートだけが全てではない。

この作品に登場するおじさん達は実に魅力的だ。

作品の深いところに関わってしまうので伏せさせてもらうけれど、主人公は「死のう」と思うほど、重い物を背負っている。

陽のあたる場所で行うラグビーと、主人公の重い過去が良い感じで生かされていて良く出来た作品だと思った。

ただ私にはちょっとついていけない部分があったのも事実だ。

体育会系のノリ(とりあえず宴会)とか、オヤジギャグとか。体育会系と呼ばれる世界で生きてきた人には当たり前の事なのかも知れないけれど、体育会系の世界を知らないで生きてきた人間からすると「これだから体育会系のノリは…」みたいに思うところも見え隠れしていた。

登場人物達全員に肩入れする事は出来ず、むしろ「お知り合いになりたくないわね」と思うような人もいて「面白かったです」と大絶賛するには至らない感じ。

個人的な好みはさておき。中年のための青春小説としては素晴らしい出来だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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