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将棋の子 大崎善生 講談社

赦す人』がとても良かったので10年以上ぶりに再読してみた。

この読書録に書いていなかったのはHPを始める前に読んだからか、それとも忙しくて読んだだけで感想を書けずにいたのかは不明。

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将棋の子

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奨励会……。そこは将棋の天才少年たちがプロ棋士を目指して、しのぎを削る”トラの穴”だ。しかし大多数はわずか一手の差で、青春のすべてをかけた夢が叶わず退会していく。

途方もない挫折の先に待ちかまえている厳しく非情な生活を、優しく温かく見守る感動の1冊。

アマゾンより引用

感想

今まで感想は書かなかったけれど、読んだ時に感じた事は覚えている。「悪くはないけど好みじゃないなぁ」だった。

聖の青春』にはハマれたけれど『将棋の子』にはハマれなかった。『聖の青春』は主人公が一人に絞られていたけれど『将棋の子』は群像劇。

一応、メインになる人はいるけれど「奨励会を通り過ぎて行った人達」の話であって、誰か一人をピックアップしたものではない。

しかも棋士になれた人ではなく、将棋界から脱落していった人達に焦点を当てている。今にして思えば、当時の私には少し読むのが早過ぎた。

しかし今読むと、これが泣ける。沁みる。

たぶん私が「彼ら側」の人間だから共感出来るのだと思う。

世の中、誰もが主役として人生を歩んでいる訳だけど、社会的な目線で見るとスポットライトを受ける事が出来る人なんて、ほんのひと握り。多くの人は「ただの人」として人生を終えていく。

でも、スポットライトを浴びようと足掻き、悶え、苦しむ人の姿は美しい。この作品はその美しさを描いているのだと思う。

実は初めて読んだ時は将棋界について何も知らなかったのだけど、夫が将棋好きな人なので、結婚してからは耳学問的に将棋界のことを知るようになった。なので、その分だけ思い入れる事が出来たから、余計に面白く感じたのかも知れない。

……とは言うもののこの作品は「将棋を知らない人はお断り」って作品ではないと思う。むしろ「人生の辛さを知らない人お断り」なのではなかろうか。

ある程度年齢を重ねた本好きなら、どこかしら共感出来る部分があるように思う。今回は久しぶりに再読する喜びを味わう事が出来た。素晴らしい1冊だと思った。

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白い木蓮の花の下で
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