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映画『メアリと魔女の花』感想。

週末、娘と2人で『メアリと魔女の花』を観てきた。

『メアリと魔女の花』は『借りぐらしのアリエッティ』や『思い出のマーニー』の米林宏昌監督作品。スタジオジブリ出身で限りなくジブリぽい作品を作る監督さん。

「最高に面白いとまではいかなくても外す事はないだろうな」と思って挑んだのだけど、無難に面白く仕上がっていた。ただ、やっぱり「最高に面白い」とまではいかなかった。

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メアリと魔女の花

メアリと魔女の花
Mary and The Witch’s Flower
監督米林宏昌
脚本米林宏昌
坂口理子
原作メアリー・スチュアート(英語版)
The Little Broomstick
製作総指揮西村義明
出演者杉咲花
神木隆之介
天海祐希
満島ひかり
小日向文世
佐藤二朗
遠藤憲一
渡辺えり
大竹しのぶ
音楽村松崇継

あらすじ

ある夜、1人の赤毛の魔女が魔女の国から「夜間飛行」という花の種を盗み出す。赤毛の魔女は逃走中に力尽きて乗っていた箒と共に種を森に落としてしまう。

それから数十年後……

主人公である11歳の少女メアリ・スミスは大叔母の館に引っ越して来た。ある日、メアリは館を訪れた12歳の少年ピーターと出会う。

ある日、メアリはピーターの飼い猫ティブとギブを追って森に迷い込み、花開いた夜間飛行を見つける。

翌日、再び森に来たメアリは、赤毛の魔女が落とした箒を見つけ、誤って夜間飛行の汁を箒に付けてしまう。

箒は独りでに動き出し、メアリと猫のティブを乗せたまま空高く舞い上がり、魔女の国に入っていく……

感想

『メアリと魔女の花』。私はイマイチだったけれど、小学校4年生の娘は喜んでいたので、子どもと大人とでは感想が違ってくるとは思う。

簡単にあらすじを説明すると田舎の親戚の家に預けられたメアリが体験するひと夏の冒険…ってところ。

「夏」「魔法」「冒険」「成長」「淡い恋?」と夏休み子ども映画に必要な要素は全部突っ込んであると言っても過言ではない。文部省推薦な感じの映画である。

映像はやはりジブリぽかった。そして超絶綺麗…ってほどでもなかった。

ただ映像に関しては、個人的にはこの程度で充分だと思っている。最近のアニメはテレビも映画も「アニメーター殺す気か?」と言うレベルの美しさにこだわった作品が多いけれど、アニメの面白さって映像だけではないと思う。

ある程度のレベルであれば「超絶綺麗」までいかなくてもいいのではないかなと思うのだ。

むしろ脚本とか音楽とかに力を入れて総合芸術として仕上げて欲しい。そもそも映画ってそう言うものだし。

あと、ついでに言うなら声優使って欲しい。脚本イマイチでも超絶上手い声優さんが声当てたらそれだけで許せる…みたいな奇跡が起こるので。

横道に逸れてしまったけれど『メアリと魔女の花』はそこそこに面白かったけれど、心を揺さぶられるほどでもなかった。

優等生の作文読んだ時のような「文句を言うほどでもないんだけど」って感じ。そこそこに面白いのに物足りないのだ。

帰路の電車で「何が足りなかったのだろう…」とずっと考えて、そして気付いた。

『メアリと魔女の花』には「ボーイミーツガール」が足りなかったのだ。

圧倒的にトキメキ不足

『メアリと魔女の花』は恋愛映画ではないけれど、主人公メアリとピーターと言う少年が深く関わり合いを持つ。

『天空の城ラピュタ』のパズーとシータ。『魔女の宅急便』だとキキとトンボ。彼らの間には大人の恋愛と違ったトキメキがあった。

しかし『メアリと魔女の花』にはそれがない。

『天空の城ラピュタ』のパズーとシータの間に恋愛描写は1つもない。しかし周囲の大人はノリノリである。「あんた達付き合ってるんだろ? 男が女を守るのは当たり前じゃないか。幸せにしてやんな」的なムードが最初から最後まであり、パズーとシータは冒険の中で絆を深め、しかもパズーはラスト近くに「シータの育って家を観たい」とまで言っている。

『魔女の宅急便』の場合も、これと言った恋愛描写はないものの、キキは明らかにトンボの行動にヤキモチを焼いているし、トンボも紳士としてキキに向き合う場面がある。

一方『メアリと魔女の花』はメアリとピーターの心の触れ合いが描かれていないにも関わらず、大ピンチの際、命懸けで相手を守ろうとするあたりは「えっ? あんた達そこまでするほど互いを好きあってたの?」としか思えない。

メアリはピーターに対して負い目があったから彼を助けた…って事は理解できるけれど、ここはもう一歩踏み込んで欲しかった。

言葉で表現するのが無理なら「手と手がふれあってドキッ」でも良いし、相手に言えなくても心の中の声として「女の子ってあんなに○○だっけか?」みたいな古典的な手法でも良いと思う。

とにかく人間の内面を描かずに物語だけで引っ張ってしまっているので、最後まで観た後にグッっとくるものが無いのだ。

物語はドンドン進むし退屈している暇はない。

緩急がなく1本調子なのは残念だけど、メアリは可愛いし、悪者もそこまで悪者って感じでもないし、最後まで観ての後味はとても良い。

夏休みに家族で観るアニメとしては充分に面白いとは思うのだけど、いかんせんトキメキが足りない。

……と、物足りないと散々書かせてもらって言うのもなんだけど「やっはり宮﨑駿じゃなきゃ」とまでは思わない。

日本人が宮﨑駿大好きなのは分かるけれど、若い監督さんも応援してあげて欲しい。完成した古いものばかり賛美して、新しい物を潰すような事はしてはいけないと思うのだ。

米林宏昌監督に会える事があれば(絶対に無いけど)言わせてもらう。「ジブリぽくても良いので、次は是非トキメキを入れてやってください」と。

宮﨑駿、またまた「辞める辞める詐欺」で復活するし、米林宏昌監督には師匠に負けず頑張って戴きたいな…と思う。

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白い木蓮の花の下で
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