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自由なサメと人間たちの夢 渡辺優 集英社

ちょっと脳みそが煮詰まっている時期だったので、ラノベ風の表紙を見て「これなら軽く読み流せるかな」と思って手に取った。

渡辺優は初挑戦の作家さん。前知識ゼロで挑んだのだけど、予想外に面白かった。

この感想はネタバレを含むのでネタバレNGの方はご遠慮ください。

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自由なサメと人間たちの夢

痛快な毒気をはらんだ物語センスが炸裂!自殺未遂を繰り返す女が、入院先の病院で決意する最後の日の顛末とは?―「ラスト・デイ」。

冴えない男が事故で手を切断。新型の義手で人生を一発逆転する力を手に入れ―「ロボット・アーム」。

メンヘラ気味のキャバ嬢のたったひとつの生きがいは、サメを飼うことだった―「サメの話」。

新感覚フィクション、怒涛の全7編。

アマゾンより引用

感想

表題作と表題作の続編。その他5作品が入った短編集。『世にも奇妙な物語』のようなノリの作品が多い。

確かにラノベ風ではあるのだけれど、発想がとても面白くて感心させられる作品が多かった。作品の出来にバラツキがあるので「全部良かったです」とは言えないのだけど、ちょっといいかな…と思える作品が多かった。

ネタバレしちゃうとガッカリなタイプの作品なのだけど、私が特に気に入ったのは『ラスト・デイ』と『ロボット・アーム』。

『ラスト・デイ』は精神病棟から退院しようとしている患者が主人公。『ラスト・デイ』は仕事で腕を切断して、義手を付けることになった男性が主人公。

どちらも私の過去の経験とリンクする話だったので「お手並み拝見」とばかりに、少し意地悪い気持ちで読んたのだけど意外としっかり書けていた。

『ラスト・デイ』に登場する精神病棟には死んだ祖母が散々お世話になって私自身も出入りしていたので、なんだか懐かしさも込みで読んでしまった。

意外にも厨二病感溢れるメンタル小説ではなく、ちゃんとした小説でちょっとビックリしてしまった。『ロボット・アーム』の方は予想外の結末で「そう来たか!」と感心させられた。

はじめて読む作家さんなのだけど、物語を作るのが上手い人だと思う。

ただちょっと文章に力がないのが残念に思う。すごく面白かったのだけど、特徴がなくてサラッっと耳触りの良い文章なので脳の表面を通り過ぎていくだけで、すぐに忘れてしまいそうな気がしてならない。

もう1歩踏み込んできて欲しいと言うか、そうでなければ毒が欲しい。

いっそ泣かせてくれてもいいし、ムカつかせてくれてもいい。要するにアッサリしていて物足りない感があるのだ。

…とは言うものの。渡辺優は2015年デビューとのこと。

これからまだまだ化けてくれるかも。今後どんな作品を書いてくれるのか楽しみだし、とりあえず次の作品が出たら読ませてもらいたいと思う。

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白い木蓮の花の下で
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