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走るジイサン 池永陽 集英社

通勤電車だったにも係わらず、うっかり、泣いてしまうそうになった1冊だった。

こういう体験は『朗読者』ベルハント・シュリンク以来のことだ。

こういうテのものに、引っかかってしまう自分が情けなくもあったりするのだが、良かったんだもん。仕方ないじゃないか……てな感じ。

私は子供と年寄りと動物には弱いのだ。たとえ奴らが悪魔の心を持っていると分かっていても、うっかり騙されてしまうのだ。

「だめんず」な女が、悪い男に騙されてしまうように私は、子供と年寄りと動物に騙されながら生きていくのだと思う。

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走るジイサン

頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ――。

近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。

きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった……。老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。

アマゾンより引用

感想

主人公は、題名の通り「ジイサン」である。登場人物は、ジイサンの間と、息子と、その嫁。

色々あるけど、みんな泣けてくるほどにイイ奴ばかりで。

老いらくの恋に身を投じたカップルだの、親子ほど年の離れた中年の男の惚れちゃった大学生だの、気丈を通り越して、ちっとも可愛くない嫁だの、なんだか「それって、どう?」と思うような人々なんだが、それが良いんだなぁ。

やっぱ「なんか抱え込んでる」って人は、それだけで魅力的に思えてしまうのだ。なんと言うか……その辺の通りを歩いていそうな人って感じで。

「人間っていいなぁ」って思えてしまうような作品だったのだが、浅田次郎ほどアザとくはなく、重松清ほど、胡散臭くなく、ちょうど良い頃合だったのだ。

ツボ直撃過ぎる……もう、どうしようもないほどに、やられてしまったのだ。

あまり、感動しゃうと、感想ってのは書きづらいしくて、気の利いた言葉が浮かばないのだが、久しぶりの大当たりだった。

マイブームになりそうな予感の作家さんとの出会いかも。たぶん、続けて、もう1回は読むし、図書館で借りたので絶対に買う。

私は、この本に登場する、すべての人が好きだ。

けっきょくのところは「人間万歳」なんだと思う。やっぱ生きてるっていいよね……なんて素直に思ってしまった1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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