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5人のジュンコ 真梨幸子 徳間書店

題名が示す通り「ジュンコ」が5人登場する作品である。

途中「バタフライ・エフェクト」と言う言葉が出てくるのだけど、この作品のメインはバタフライ・エフェクト(バタフライ効果とも言う)を楽しむところにあるのかも知れない。

バタフライ効果とは、力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象。

カオス理論で扱うカオス運動の予測困難性、初期値鋭敏性を意味する標語的、寓意的な表現である。

Wikipediaより引用

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5人のジュンコ

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ザックリとこんな内容
  • メイン主人公の佐竹純子は醜女なのに男を手玉に取る悪女。
  • 他のジュンコ達は連続不審死事件に関わっているという設定。
  • 佐竹純子を中心のパーツとして、他のジュンコのパーツを組み合わせて1つ物語を作り上げている。
  • 5人のジュンコ達は互いを知ってる場合もあるし、全くの他人だったりもするのだけれど、互いに影響されあっている。
  • 佐竹純と同じ「ジュンコ」という名前だったがゆえに、事件に巻き込まれていく4人の女たちの運命を描く。

感想

毎度思うのだけど、真梨幸子は「女の感じ悪さ」を描くのがとても上手い。

感じ悪いを通り越して、醜悪だと言ってもいい。「嫌な女あるある」を作ったらいいんじゃないかと思うほど。

読んでいると実に不愉快なのだけど「あ~。そんな人いるよね」とか「そういう事ってあるよね」といつも感心させられる。感じの悪い女を描かせたら桐野夏生と肩を並べる筆力じゃないかと思う。

……とは言うものの今回の作品はジュンコを5人出してきたことで1人1人の書き込みが散漫になってしまったように思う。

図鑑を眺める楽しさはあるけれど、それ以上でもそれ以下でもない……と言う印象。

それに衝動的な殺人とか「そんな事で殺しちゃう訳?」と言うような安易な殺人ばかりで、イマイチのめり込む事が出来なかった。

実際に事件になるような殺人はこんな感じなのかも知れないけれど、ちょっ物足りないような。そして女性が主人公なので仕方がないのかも知れないけれど、赤ん坊や子どもが何人も殺されているのがなんだかなぁ~って気がした。

作りの話なのは分かっているので「子どもを殺すのはイケナイと思います!」と言う意味ではなくて、同じようなパターンが続くと、驚きが薄れてくる言う意味で。

もう1つ残念だったのはメイン主人公の佐竹純子の恐ろしさが分かり難かったこと。

5人の男を手玉に取ると言う設定なら、その辺りの手練手管をもう少突っ込んで「なるほどなぁ」と納得させて欲しかった。

作中、何度も「佐竹純子は凄い」と言う事が他人の口から語られるけれど、エピソード自体は案外薄くて、その化け物めいた人間性はよく分からなかったのだ。

全体的に悪くはないのに、なんだか微妙に惜しい感じがする。

女性のドロドロ物を読みたい人にはオススメだけど、ドラマを求めるのならオススメ出来ない。次の作品に期待したいと思う。

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白い木蓮の花の下で
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