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初恋さがし 真梨幸子 新潮社

久しぶりの真梨幸子。私はミステリが苦手なのに真梨幸子の作品だけは楽しめてしまう。

ただ真梨幸子は巷で「イヤミスの女王」と呼ばれていて『初恋さがし』もも安定の後味の悪さだった。

イヤミスとは?
  • イヤミスとは、ミステリー小説の1ジャンル
  • 読んだ後に「嫌な気分」になるのでイヤミスと呼ばれている

わざわざ好き好んで自分から嫌な気分になりにいくことはないと思うのだけど、イヤミスはいわゆる壁本(読んだ後、壁に投げつけたくなるような腹立たしい本)とはちっと違う。

嫌な気分になるなりに面白いと言うか。好きな人にはたまらないと思う。

今回は需要な部分はネタバレを避けますが、軽くネタバレを含む内容になるので「ネタバレは絶対に嫌だ」って方はご遠慮ください。

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初恋さがし

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新潮社
¥1,760(2019/12/04 10:47:06時点 Amazon調べ-詳細)
ザックリとこんな内容
  • ミツコ調査事務所にまつわる物語。
  • ミツコ調査事務所の職員は全員女性。主人公の光子先生は司法試験挫折組。「初恋の人、探します」と言う企画が当たって、忙しい日々を送っている。
  • 依頼者ごとの事件で構成される連作短編形式。
  • それぞれの短編が大きな物語へ繋がっていく。

感想

真梨幸子の作品ってザックリと2つに分類される。『更年期少女』のように軽めで読みやすくサクサク進むタイプと『祝言島』のように、面白いと言えば面白いけれど、じっくり読まないと訳が分からなくなるタイプ。

『初恋さがし』はどちらかと言うと『更年期少女』系のサクサク進むタイプの作品。脳みそを空っぽにしてイッキ読みするのに向いている。

実のところ今回は途中まで「ほどほどに面白いけど、真梨幸子にしてはイヤミス度が低いし、なんだかパッとしないなぁ」と思いながら読み進めていた。

でも途中から「はぁぁぁっ? なんですって?」と言う怒涛の展開。サクサク読み進めていたけれど、途中で一旦戻って読み直す羽目になった。

ちょろりとネタバレになってしまうのだけど、今回は風俗嬢だのカストリパブだの、なかなか下品な内容になっているので、その類のものが嫌いな人は読まない方が良いと思う。

数多い真梨幸子作品の中でも非常に下品度が高い。

ただ、それぞれの登場人物達の行動ベースが「コンプレックス」だったり「嫉妬」だったり「虚栄心」だったり、下品ながらも「ああ…なんか分かるかも」と思えてしまうところが凄いと思った。

謎が一気に集約していくラストはちょっと雑…と言うか、漫画みたいに思えてしまった。そこが少し残念と言えば残念なのだけど「これが真梨幸子の作風です」と言えなくもない。

サクサク読めるミステリ作品を読みたい方にオススメしたいと思うのだけど、イヤミスなだけに「是非!とは言い難い。

個人的にはとても楽しく読ませてもらった1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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