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三匹の子豚 真梨幸子 講談社

『三匹の子豚』はイヤミス(読後に嫌な気分になるミステリー作品)の女王、真梨幸子の最新作。

私の中ではすっかり「真梨幸子は新作出たらとりあえず読む」って流れが出来ている。

ミステリーなので需要な部分はネタバレを避けますが、軽くネタバレを含む感想です。「ネタバレは絶対に嫌だ」って方はご遠慮ください。

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三匹の子豚

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講談社
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ザックリとこんな内容
  • 童話「三匹の子豚」になぞらえた三姉妹の物語。
  • 『三匹の子豚』が朝ドラで大ヒットしたシナリオライター斉川亜樹の元に、生活保護の扶養照会が届く。
  • 生活保護の扶養照会は1度も会ったこともないおばの扶養に関するものだった。
  • 亡くなった亜樹の母は三姉妹。姉妹は母親から「良い家を建てろ」と言われて育ったが…
  • 祖母・母・子・孫へと続く因縁の物語。

感想

う~ん。真梨幸子のイヤミス。ちょっと飽きてきたかも知れない。今回はイマイチ楽しむことが出来なかった。

『三匹の子豚』は真梨幸子デビューをするにはオススメしたい作品だけど、何冊も読んでいると「あれ、微妙に設定かぶってない?」みたいに思えてしまう。

真梨幸子の魅力は「読んだ後で嫌な気分になるミステリーを書く」ってことにあるけれど、それともう1つ「思い切りデフォルメした漫画ちっくなキャラクター設定」も重要なポイントになっている。

登場人物をデフォルメすると、作品にメリハリがついて読みやすくなるのだけれど、どの作品にも「あれ、この人前にもいたよね?」みたいなキャラクターが出てきてしまうのが難点。特に作家(今回はシナリオライター)は、多くの作品に登場するので「ああ、はいはい。いつもの人ですよね?」みたいな気持ちになってしまった。

いっそ、手塚治虫式のスターシステムを導入しても良いのではないかとさえ思う。

エキセントリックな人物を突っ込んでくるのは良いのだけれど、毎度似たような感じなので驚きが無くなってきてしまった。特に今回の『三匹の子豚』は真梨幸子の作品を何冊か読んできた読者なら、最後のドンデン返し以外の流れは簡単に想像出来てしまう。

最後のドンデン返しは「えええっ」と驚かされたものの、取って付けたようなエピソードでリアリティがなさ過ぎた。

ただし、リアリティのなさをどう受け止めるかは読者次第なので「やられたぁ~」と楽しむのもありだと思う。

私の場合「いやぁ~。ちょっと唐突過ぎだわ~」と気持ちが醒めてしまった。

『三匹の子豚』を楽しむことが出来なかったのはマンネリ感とドンデン返しの甘さ以外にも原因がある。

真梨幸子の作品は辛辣な観察眼と表現力も楽しみの1つなのだけど、今回はそこのところのキレがイマイチだった。

特に作品の中で展開してた真梨幸子のモテ論は「まぁ…分からなくもないけどイマサラな話ですよね」って感じで、ドヤ顔で説明するほどの話ではないような。

今回の『三匹の子豚』は楽しむことが出来なかったのだけど、毎度楽しませてくれるので読む前の期待値が高過ぎる分、点数が辛くなってしまう…って部分もある。

真梨幸子は新作が出たら手を伸ばしてしまうのだけど、しばらく休憩するつもり。イヤミス断ちをして飢餓状態にしてから次の作品に挑みたい。

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