先日、放課後等デイサービスを利用されている保護者の方が「うちの子は送迎車に2時間くらい乗ってる」とTweetされていて界隈が盛り上がっていた。
これは放課後等デイサービスに限った事じゃなくて高齢者のデイサービス、保育園や幼稚園の園バス、スイミングスクール等の習い事でも起こり得る問題だと思う。
弊社の場合、お子さん達が送迎車に乗車している時間は30分~45分。出来るだけ長く乗らなくて済むように組んでいるけれど、そもそもご自宅が遠いとそうもいかない。
「近くの人だけの利用にすれば良いのでは?」って話だけど世の中に放課後等デイサービスが増えまくっているにも関わらず重度障害者や医療ケア児をケアできる施設は限られているので「お願いします」と言われると、よほど無理でなければ引き受けざるを得ない…って事情がある。
長時間、送迎車に乗るのは利用者さん達の負担になるし時間のロスがもったいない。「送迎車に乗っている時間は短くして欲しい」と言う保護者の方の気持ちはよく分かる。
その反面「送迎車に長く乗っているから帰宅が遅くて助かる」ってって人がいるのも事実なのだ。
例えば…だけど、私の家の近隣にはびっくりするくらい広範囲で送迎バスを走らせている幼稚園がある。帰宅時間が遅くなるのは園児にとっては負担だと思うのだけど「帰宅が遅くて助かるわぁ~」と指示するご家庭も多い。
結局、すべてのしわ寄せは子ども(高齢者施設の場合は高齢者)に降り掛かってくる。
「じゃあ送迎車と人員を増やして対応すれば良いのでは?」って話だけど、設備も人間も足りない業界なので「無理言うな」って話だ。
そして、ものすごく嫌なことを書くけれど、保育にしても福祉にしても利用者は利用料を「全額払っている訳じゃない」って事を忘れちゃいけない。そのサービスの大部分は税金でまかなわれている。
「いやいや。うちは保育料けっこうな金額を払ってますけど?」とか「収入の枠を超えちゃってるから、放課後等デイサービスの負担額多いですよ?」って人もおられるだろうけど、それでも満額払っる訳じゃないのだ。
本当に申し訳ないけど、あのお値段で手厚いサービスを受けるのは不可能だと思う。自力で送迎するかタクシー利用してください…って話になってしまうし、今の一般的な日本人家庭ではそこまでの費用は払えない。
福祉や教育を充実させるにはお金が掛かっちゃうのだ。
だけど今の日本はそこのところは削っていく傾向にあるので、正直言って教育や福祉に対して今より良いサービスを求めるのは無理じゃないかな…って気がしているする。
現状が良いと思っている訳じゃないけれど「どうにもできない」としか言えない。続きを読む→福祉の仕事は時に理不尽ではあるけれど。