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きつねのつき 北野勇作 河出書房新社

父と幼い娘の暮しを描いた短編連作集。

SFと言うことで不条理な話が多く、好き嫌いは分かれると思う。

不条理系のSF小説って滅多に読まないのだけれど「純文学」や「エンターテイメント小説」とは全く別物なのだってことを改めて思い知らされた。

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きつねのつき

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狐かオバケか、人に化けた者たちが徘徊する町。かつて巨人が生まれた町。ときに不思議なことが起こり、特定危険区域と呼ぶ人もいる。

大災害に見舞われたあの日から。いま私は娘の春子と、異形の姿の妻と、三人で暮らす。この幸せを脅かすものがあれば、私は許さない…。切ない感動に満ちた再生の物語。

アマゾンより引用

感想

「3.11後の世に贈る、切ない感動に満ちた書き下ろし長編」って触れこみで発売されたのだけど、どうなんだろうなぁ……。

切ないと言えば切ないけれど、SFと言うよりもホラーに近い部分もあって、正直なところ「売り込み方、ちょっと間違ってるんじゃないの?」と思ってしまった。

ホラー要素が苦手な人には受け付けられないような描写も多いし、癒し系を想像して読んでしまったら大変なことになるのではなかろうか。

出版社の触れ込みだと癒し系小説を連想してしまうのだけど……。

それでも私はけっこう面白かった。

不条理だし、ホラーだし、グロかったりもするけれど、全盛期のいしいしんじを彷彿とさせる温かさが感じられた。特に私が主人公の娘とおなじ年頃の娘を育てているからかも知れない。

子どもの描き方が素晴らしかった。何かと大変な世の中で幼い子が、逞しく、すくすくと、ある意味知れっと成長していく様子がとても良かった。

我が子を見ていても思うのだけど、大人と子どもって同じ人間のはずなのに、まったく別の生き物のように思える。その不思議な感じが上手く描かれていた。

グロくて、とんでもない描写も多いのだけど「それでも、どっこい生きて行く」ってところが全面に出ているせいか、不思議と読後感は悪くない。

読む人を選ぶ作品ではあるけれど、それなりに面白い作品だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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