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雨の塔 宮木あや子 集英社

この小説って分類するなら、どのジャンルに入るのだろう?

ラノイトノベル? それとも百合小説?

前回読んだ『花宵道中』とまったく雰囲気が違っていたので面食らってしまった。雰囲気小説として読むなら、まずまずかなぁ……とは思う。

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雨の塔

その岬には資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大があった。

衣服と食べ物は好きなだけ手に入るが、情報と自由は与えられない。そんな陸の孤島で暮らす4人の少女―

高校で同性と心中未遂を起こした矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の子である三島、母親のいない都岡。

孤独な魂は互いに惹かれあい、嫉妬と執着がそれぞれの運命を狂わせてゆく。胸苦しいほど切なく繊細な、少女たちの物語。

アマゾンより引用

感想

社会とは隔絶された学園で暮らす4人の女子大生達の物語なのだけど、設定だけ聞くと少女漫画かアニメとしか思えない。

超お金持ちのお嬢様で、しかも寮生活だなんて。

耽美設定は嫌いじゃない(と言うか、むすろ大好き)けれど、正直ちょっとついていけなかった。

高校生ならまだしも、法的に成人した女性さえ含まれる「女子大」に、隔離社会設定を持ってくるのはちょっとキツイ。

4人が4人とも美少女なのはともかくとしても、あまりにも生活感が無さ過ぎて物語に入り込んでいけなかった。

ハーブティにパフェにキッユシュにグラタン…数10年前に「少女漫画の主人公は紅茶と薔薇のジャムだけでも生きていけるのよ」なんて言われたものだけど、それくらい生活感が無い。

少女達は、それぞれにトラウマを抱えて葛藤したりするのだけど、登場人物達に人間らしさを見つけることが出来なくて、気持ちを添わせることが出来なかった。

いっそライトノベルとか少女小説にしちゃえば良かったのになぁ……と思った。

雰囲気小説として読むなら決して悪くはないのだけれど、大人の女性の読み物としてはちょっと厳しい物があった。

それに女同志の恋愛とも、共依存ともつかない関係もいただけない。宮木あや子がやりたい事は分からなくもないのだけれど。

『花宵道中』を読んだ時に「この作者って、もしかしたら松浦理英子のような路線を行きたいのかな?」と思ったりしたのだけど、今回も同じことを感じた。

でも、色々な意味でふっ切れていないのだなぁ。足が痒くてたまらないのに、靴の上からしか掻けないもどかしさがあると言うか。

残念だけど、いまいち面白いとは思えない作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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