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望郷奇譚 古川薫 文藝春秋

ノンフィクション系の短編集。ルポルタージュと言えるほどのノンフィクションではなく、創作も含まれているのかなぁ…という印象。

文章自体に華は無いけれど、テーマになった人物的には面白いラインナップだった。

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望郷奇譚

奇行と毒舌で知られた異能の書画家・雲道人/孫文を支援しつづけた海運王・田中隆/浅草オペラのスター・二村定一/満洲で甘粕事件の真相を知った活劇俳優・ハヤフサ・ヒデト―四人のたどった生の軌跡を円熟の筆でとらえて、万感胸に迫る最新短篇集。

アマゾンより引用

感想

個人的には「雲道人」という書画家の晩年を描いた短編が面白かった、

私は雲道人という人を全く知らなかったのだけど、ちょっと調べてみたいと思ったほどに。寺を追われた禅僧であり、毒舌で有名な人だったらしい。

「どうして彼は、これほどまで人から嫌われるようなことしか言えないのだろう?」と読んでいて胸が痛くなってしまった。

しかも、根っからの悪人ではないのに…というところが、たまらない。

しかし、後半は雲道人の表面的な印象ではなくて、その奥に秘された優しさや細やかさが上手く描かれていて好感が持てた。

そして、雲道人がナイーブな人であるがゆえに、生き辛かったのだというところが鮮やかに表現されていたと思う。ちなみに雲道人は80歳で自殺している。なんだかなぁ……と、やるせない。

つくづく切ない話だ。しかしながら、私はきっと雲道人のような人とは付き合えないだろうと思う。

いくら「本当は良い人」であったとしても、汚い言葉で罵られたら不愉快だし、傷ついてしまうもの。

伝記なのだか、創作なのだか…という点で、少しとっつき難い感のある短編集だったが、他の2編もそこそこに面白かった。

たまには、こういう変化球の作品を読むのも悪くないなぁ……と思った1冊である。

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白い木蓮の花の下で
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