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髪結百花 泉ゆたか 角川書店

時代小説は得意じゃないのだけど巷の評判が良さそうなので読んでみた。

泉ゆたかは初挑戦の作家さん。デビュー作『お師匠さま、整いました!』は表紙絵が可愛らしかったので、なんとく名前だけは覚えていた。

デビュー作の時は「なんだ…時代小説かよ…」と言うことでスルー。今回の『髪結百花』は吉原が舞台の作品とのことで読んでみることにした。

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髪結百花

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KADOKAWA
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ザックリとこんな内容
  • 主人公の梅は遊女に夫を寝取られた出戻り女。髪結いをしていた母の元に戻り、自分も髪結いとして生活することになった。
  • 髪結い…と言っても母は吉原の遊女達専門の髪結いだったので、梅も最初は複雑な気持ちを抱えながら仕事をすることになる。
  • 最初の頃は遊女達と距離をおいていた梅も次第に遊女達と心を通わせることになる。
  • 中でもが、当代一の美しさと謳われる花魁の紀ノ川とは友情のようなものを温めていく。そんな中、紀ノ川の妊娠が発覚。物語が急展開していく……

感想

「遊女に夫を寝取られた女が遊女の髪を結う」と言う容赦ない設定。いいね!

実は主人公の夫は物語にしっかりと絡んできて、後半にはキーパーソンとして登場する。物語の筋がしっかりと練り込まれていてとても良い。

不遇な女達の友情、親子の愛、男女の愛。やるせない事ばかりの世界で、それでも逞しく生きていこうとする女の姿にグッときた。個人的には好みのど真ん中だった。

ただ、ちょっと綺麗過ぎると言うか、少女漫画ちっくではある。少女漫画で言うなら大和和紀とか里中満智子のノリに似ているかも。強く美しい女。友情。男女の愛。でも「大人の汚いところは目をつむっていこうか!」みたいな美しい世界。

ガチガチの郭小説を期待して読むとたぶんガッカリすると思う。ただ、ガチガチの郭小説って、読後感が悪過ぎたり「面白いけど2回読むのはキツイわ~」みたいな作品が多いので、丁度良い塩梅なのかな…とも思ったりした。

宮尾登美子の描く世界の方向性と似ているように思ったけれど、宮尾登美子ほどドロドロしていなくて読みやすい。

吉原が舞台なので映像化出来るかどうかは分からないけれどNHKの金曜時代劇(いまあるかどうか知らないけど)にしたら絶対にウケると思う。時代劇マニアの私が保証する。

とても気に入ったので近いうちにデビュー作の『お師匠さま、整いました!』も読んでみたいと思う。(読んでみました→感想はこちら

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白い木蓮の花の下で
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